ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

アルザスのエーデルツヴィッカーという呼称について
先ずは雑談。
27日金曜日の某国営FM放送で流された「ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83」ブラームス作曲(ピアノ)レイフ・オヴェ・アンスネス(管弦楽)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(指揮)マリス・ヤンソンスは実に素晴らしい演奏でした。ブラームスの2番はエミール・ギレリス、ヨッフム指揮のベルリン・フィルを愛聴していますが、アンスネスの演奏はピアノを意のままに鳴り響かせており難しいトリルも完璧に弾ききっていました。

さてL'Edelzwicker レーデルツヴィッカー、冠詞を取るとエーデルツヴィッカー、アルザス唯一のブレンドワインとの認識をお持ちの方が多いはず。

ヴァン・ダルザスの公式サイトでは日本語に翻訳されたこちらをご覧下さい。おやおやこのサイトでは他にアルザスのブレンドワインとして「Gentil」の存在を示していますね。

Vins d'Alsace Gentil は現在の法律 AOC にはその規定はないはずです。

先程のアルザスワイン公式サイトによると「ジャンティ」はこちらをご覧下さい。この呼称はアルザスワインの「業界憲章」により定められたものでINAOによる規定ではありません。つまり任意団体が勝手に決めたことであり法的規制ではないということ。

このサイトが正しければ「ジャンティ」が(高貴種と云われる)リースリング、ミュスカ、ピノ・グリ、ゲヴルツトラミネールが 50%以上、残りはシルヴァネール、シャスラ、ピノ・ブランであるということ。「エーデルツヴィッカー」はこのサイトをコピーさせて頂くと次のようになります。

AOCアルザスの白ぶどうをブレンドした際には、「エーデルツヴィッカー」とラベルに記載しています。このとき、各品種のブレンド比率は記載していません。ぶどうは、合わせてまたは別々に醸造されます。ヴィンテージの表記は任意です。歴史的には、これらの異なる品種は同じ区画で栽培されていました。当初は、ブレンドという意味の« ツヴィッカー(Zwicker) »と呼ばれていましたが、大量生産の品種に代えて、選ばれた高貴な品種を使っていることを示すために、«エーデルl (高貴な) »という接頭語が加わりました。

ところが現行法を見るとどうでしょう。AOC Alsace の第7条にその規定があります。即ちエーデルツヴィッカーの呼称を使うには第4条に示される葡萄品種から1つまたは複数の葡萄品種を使うことで許可されるとあります。つまりヴァン・ダルザスの葡萄品種であれば何を使っても構わないと云うこと。

ネットで調べるとこんなワインがありました。リースリング100%のアルザス・エーデルツヴィッカーで普通記載されることは少ないヴィンテージの表記ですが2004年と明記されています。まあ合法なのでしょうけど、どうしてアルザス・リースリング・2004年で発売しないのか不思議であります。単一セパージュなら「混ぜものワイン」の呼称を敢えて名乗る必要はないと思うのです。

さてINAOのサイトから最新のアルザスについての法律はというとこう書いてあります。

Dénomination en usage « Edelzwicker » issus de l'un ou plusieurs des cépages énumérés ci-dessus pour les vins blancs

こちらから左のメニューのALSACEをクリックして第5章のセパージュから白ワインに使える品種は

auxerrois B, chasselas B et chasselas rose Rs, gewurztraminer Rs, muscat à petits grains B, muscat à petits grains Rs, muscat ottonel B, pinot blanc B, pinot gris G, pinot noir N, riesling B, sylvaner B, et savagnin rose Rs

ということになるはずです。どの葡萄をいくらの割合で使わなければならないと云う規定は一切ありません。


| ワイン雑感 |
| 11:57 PM | comments (0) | trackback (x) |


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