ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Château La Moulière 2007 AC Bergerac
シャトー・ラ・ムリエールのヴィンテージ2007年、アペラシオンはベルジュラックの赤ワイン。シャトーの所在地は Gageac-Rouillac 21240(正式には Gageac et Rouillac ガジャック・エ・ルイヤック)とありますが、その表示の下、小さめのラベルに E.A.R.L. VIGNOBLES FOURNIER VITICULTEURS RÉCOLTANTS 33420 Saint Jean de Blaignac との表記があります。

このラベル、ちょっと見るだけでは必要なことが書いてあるみたいですけどINAOの要件を満たしておりません。従って裏ラベルが正式なエチケットとなるわけです。

何が足りないかお分かりですね。

まずボトルの容量の記載がありませんし、アルコール度数の表示もありません。

それでは裏ラベルをご覧下さい。
不思議に思われませんか? 注意してご覧頂きたいのはアペラシオンがベルジュラックなのに生産者の住所は郵便番号が33で始まるジロンド県のコミューン、サン・ジャン・ド・ブレニャックとなっていること。INAOの生産者表記については、葡萄畑が何処にあるかということより何処でワインを醸造しているかを重要視しているみたいです。さらに申し上げると生産者の本社所在地を表示するだけで事足りることなのです。

ではこの2つのコミューンの位置関係について調べると生産者の本社所在地サン・ジャン・ド・ブレニャックはこちら、葡萄を栽培するシャトーの所在地ガジャック・エ・ルイヤックはこちら。グーグルアースを使ってその距離を測ると45km、車で移動すると約52分と出ます。

さて法律ではどのような規定があるのでしょうか。

最新の情報によると、醸造及び熟成の場所として下記の例外規定があります。
コピーさせて頂くと

3° Aire de proximité immédiate :

L'aire de proximité immédiate, définie par dérogation pour la vinification et pour l'élaboration des vins, est constituée par le territoire des communes suivantes :

Département de la Dordogne

Cause-de-Clérans, Saint-Géraud-de-Corps.

Département de la Gironde

Caplong, Castillon-la-Bataille, Francs, Gardegan-et-Tourtirac, Gensac, Les Lèves-et-Thoumeyragues, Margueron, Pineuilh, Saint-Avit-Saint-Nazaire, Saint-Cibard, Saint-Emilion.

Département de Lot-et-Garonne

Duras et Loubès-Bernac.

即ちAOCで定められるベルジュラックの葡萄栽培地以外にドルドーニュ県、ジロンド県そしてロット・エ・ガロンヌ県に属する15のコミューンがその例外であります。ですがラベルに記載のサン・ジャン・ド・ブレニャックはこの中には含まれていません。

もう一度表のラベルを見直してみると,ワインの瓶詰めはガジャック・エ・ルイヤックとなっていますね。醸造及び熟成そして瓶詰めは葡萄栽培地で行われていたことが分かります。

エチケットには醸造所の所在地ではなく生産者の本社所在地を示せばそれで良いわけですから法の盲点はいくつもありそうです。
▼続きを読む
| ワイン日記::フランスワイン |
| 11:50 PM | comments (0) | trackback (x) |


PAGE TOP ↑
Copyright © 2006 ワインと葡萄::2011年08月02日
All Rights Reserved./Skin:oct