ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Bourgogne Chardonnay 2009 Maison Jean-Philippe Marchand
ジャン・フィリップ・マルシャン、ジュヴシャンの町中に直売店も経営しているネゴシアンが造るACブルゴーニュの白ワイン。かなり前のお話ですがこちらでちょっと気を良くしたのと、噂のヴィンテージ2009年なので買ってみました。

ACブルゴーニュの白ワイン、使うことの出来る葡萄品種は Pinot Blanc ピノ・ブランと Chardonnay Blanc シャルドネ・ブラン。後者は現地では Beaunois ボーノワもしくは Aubaine オベーヌというシノニムで呼ばれています。

ACブルゴーニュとしてワインを造ることが可能な地域はとてつもなく広いのです。こちらの地図をご覧下さい。北はシャブリ周辺やシャンパーニュとして認められる僻地のオーブ周辺から南はローヌ県にまで広がっています。生産者の所在地には一定の制限がありますが、葡萄はこのように各地から買っても良い訳ですからACブルゴーニュの品質は様々な訳です。

以前から私はACブルゴーニュ・コート・ドールを別に造るよう提案しています。
例えばドメーヌの所在地がコート・ドールにあり、その葡萄畑もコート・ドール内に所有している場合、ACブルゴーニュ・コート・ドールを名乗れるようにすればよいと云うことです。
一例を挙げるとドメーヌ・トロ・ボーのACブルゴーニュ。畑はショレ・レ・ボーヌ周辺のシャルドネだけで造られるため非常に美味。その他ドメーヌ・ド・クールセルも秀逸であります。

法律で規制されているなら消費者もそれを根拠に安心して買うことが出来るはず。「ブルゴーニュ」とは名ばかりでブルゴーニュとはとても思えない場所に植えられた葡萄から造られたワインを買うことはないはず。

これはシャンパーニュでも同じ事。シャンパーニュ地方とはパリから北東に150キロ程のランスとエペルネ、その周辺で植えられる葡萄から生まれる発泡性のワインであり、そこから南東に150キロないし170キロも離れたオーブで植えられる葡萄で造られるものなど同じシャンパーニュとは法律上そう呼んでも仕方ないとして私は買いたくありません。グラン・クリュのアイ・シャンパーニュやヴェルズネイまたコート・デ・ブランのグラン・クリュ、アヴィズやメニル・シュル・オジェなどは全てマルヌ県のコミューンでありこの周辺にプルミエ・クリュも集中している訳です。

良い葡萄の出来るところに旨い酒あり。
それは本来のシャンパーニュ地方に限られたことであります。

オーブ周辺は殆ど全てが80%クリュのコミューンばかりです。即ち葡萄の質がイマイチというか最低レベルであります。80%クリュが法律で定められる下限でありそれ以下は存在しません。ですからオーブで造られるシャンパーニュはグランクリュのコミューンで造られるシャンパーニュ価格の80%、あるいはそれ以下であるなら問題なく買っても良いかも知れません。

ところが現実ではどうでしょう。

オーブの地にありながら1本1万円以上のシャンパーニュがネット上で堂々と売られているのです。現在の法律上シャンパーニュに違いはないのですけど、中心地から遠く離れたこの地で出来る泡を地元の人やフランスのレストランの人は同じような価格では絶対に買わない訳です。買うのはそんな事情をご存知ない方ばかりなのです。

シャンパーニュのラベルをよくご覧下さい。生産者の本社所在地の地名は知らなくても郵便番号が「10」から始まる5桁の数字の場合、それは本来のシャンパーニュ地方原産のモノではないと覚えておくと便利です。
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| 11:50 PM | comments (0) | trackback (x) |


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