ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Taurasi Radici Riserva 1997 Mastroberardino
タウラージ(地名・コムーネの名称)がワインの産地名称でありカンパーニャ州最初のDOCGとして認定されたのは1993年3月11日のこと。(その前にタウラージがDOCに認定されたのは1970年でした)

「ラディーチ」とは最後の「I」の隣に®が見られますので恐らく登録商標なのでしょう。

ですからワインの名称はあくまでタウラージであり「ラディーチ」は生産者マストロベラルディーノが勝手に付けた呼称、単なる商品名であります。それでは「ラディーチ」とはどんな意味なのかと申しますと植物の「根」のこと。

当然ですがワイン法DOCGタウラージの規定に「Radici」の文言は一切ありません。

赤ワインだけの「DOCG タウラージ」の規定はこちらをご覧下さい。

リゼルヴァとそうでない物との区別についても書いてあります。

ちなみにカンパーニャ州のDOCGは他にグレコ・ディ・トゥーフォとフィアーノ・ディ・アヴェッリーノ(いずれも2003年認定)がありますが2つとも白ワインだけのDOCGです。

知らない間にイタリアではDOCG濫発気味ですね。

使用葡萄品種はアヴェッリーノ県の葡萄品種、とりわけ最低限85%必要なのはアリアーニコ種でありその他の品種については明確な記載がありません。

WIKIPEDIA を拝見すると他に使用出来る品種としてBarbera, Piedirosso and Sangiovese との記述が見られますがピエディロッソは頷けるものの他の2品種は疑問であります。

理由ですが、カンパーニャ州の赤ワインに使用出来る葡萄品種の中に確かにバルベラ種とサンジョヴェーゼ種は存在しますが地域はアヴェッリーノ県ではないはずです。

カンパーニャ州を代表する葡萄品種で IGT Campagna に認められる品種といえば次の9品種であります。

Aglianico
Coda di Volpe
Falanghina
Fiano
Greco
Moscato
Piedirosso
Primitivo
Sciascinoso


上記の内コーダ・ディ・ヴォルペ、ファランギーナ、フィアーノ、グレコ、そしてモスカートは白品種であります。黒品種はアリアーニコ、ピエディロッソ、プリミティーヴォそしてシィアシィノーゾ。

タウラージに使用可能な品種として主要品種であるアリアーニコを除くと Piedirosso、Primitivo、Sciascinoso と見るのが自然ではないでしょうか。

例えば2005年に認可された新しい DOC IRPINIA は同じくアヴェッリーノ県内ですが赤ワインに認められる主要葡萄品種はアリアーニコ、ピエディロッソそしてシィアシィノーゾであります。

ところでシィアシィノーゾと云う葡萄品種ですがネットで調べるとその名前はあまりヒットせず「ソイヤシノゾ」という名前で出ています。

誰が最初に名付けたのか知りませんが「Sciascinoso」はどう考えても 添夜忍造 ソイヤシノゾ とは発音しないはず。

カタカナで葡萄品種名を覚えるのは何ら役に立ちません。

また葡萄品種 Piedirosso のことも「ピエディロッソ」と云わずに「ピエディロス」と書いてあるサイトが実に多い。

ピエディロッソは正式名称でVCVIによる葡萄品種番号は9239、シノニムは下記の通り12の報告があります。

PALOMBINA
PALOMBINA NERA
PALUMBINA NERA
PALUMBO
PEREPALUMMO
PERERUSSO
PIEDE COLOMBO
PIEDE DI COLOMBO
PIEDE DI PALUMBO
PIEDEPALUMBO
STREPPA VERDE
STREPPAROSSA

如何でしょうか? 「ピエディロス」に相当する横文字は存在しません。

カタカナ表記の葡萄品種事典など信用しない方が賢明と考えます。

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