ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Champagne Christian Bourmault Cuvée Grand Eloge Brut NV
梅雨明け同然の暑い日々が続くとやはり飲み物は泡が欲しくなります。ビールを飲むという習慣は無く去年まではクレマン・ド・ブルゴーニュが多かったのですけど、ユーロが高くなったのでもっぱらカヴァに頼っております。セラーの整理をしたいと思いつつそのまま放置して数ヶ月が過ぎてしまいましたが、カヴァと思って取り出した2本がいずれもカヴァではありませんでした。左右二つのセラーのそれぞれ奥に埋もれていたのは偶然にも同じシャンパーニュ、ところがよく見るとラベルが違います。先ずは最近買ったはずのこちらのラベルは縦長、しかしもう一方のは横長のラベルは瓶の裏側まで続く全くの別物であり、恐らく3年ほど前に買ったものと思われます。
クリスチャン・ブルモーはアヴィズにある葡萄栽培農家でシャンパーニュを自ら造って出荷し始めたのはつい最近のことであります。従ってブランド品ではありませんのでそんなに売れるシャンパーニュではありません。

しかし私は大のシャンパーニュ好きで今までに何度も大御所と云われるクリュッグやボランジェそしてテタンジェなどに訪問しており、今では一つのブランドとなったサロンやジャック・セロスを日本に紹介して参りました。有名になって値段が高くなってから飲むのは生産者にとって有難いお話でありますが、我々消費者からすると美味しいけど(無名なので)お安いシャンパーニュを飲むことこそ有意義であると考えます。

シャンパーニュはワインの中で最もブランド志向の強い商品と云われておりますが、元々の原料葡萄の価格はつい最近まで統制されてきたわけであり製造原価はオーブの安物からグランクリュの高級品に至るまでそんなに高額になるものではありません。熟成させるのに海中に沈めるといった手法を使うとそのコストは馬鹿にならないかも知れませんが、それ以外は第一次醗酵に樽を使うとかあるいは樽熟成をさせるためのコストが上乗せされる程度のはず。瓶内2次醗酵の年月が長ければ長いほど金利は上乗せされても仕方ありませんが、そんなコストより我々買う側からするとユーロの動きが最も気になるところ。

ところが闇の中から突然現れる数万円もしくはウン拾万円と云った馬鹿高いシャンパーニュに世間の目は釘付けになってしまうのです。それは味よりもブランドを優先するからに他なりません。高ければ飲んでみたいという人が世の中には五万と居りますので商売としては成り立つのでしょうけど私はまっぴらゴメンであります。お高いシャンパーニュの価格設定ですが、ブランド・シャンパーニュの生産者という人達は他社より高いモノを出そうと必死になるわけです。どうすれば高く売れるかを競ってきたと云っても過言ではありません。

昔は第2次醗酵の期間の長さでその優劣を競ってきた時代もありましたが今は違います。 中身がただのヴィンテージ物なのに外装だけが特殊なアートラベルのタイプ、単一畑から収穫した葡萄だけで造る所謂「クロ物」、ブラン・ド・ブランに拘っていたかと思えば今度はブラン・ド・ノワールという葡萄品種に拘った物など種々様々でありあとは例の点数付けの先生に頼るばかりであります。その先生を利用して高得点を得た後にネットワークで世界中にばらまくと云った輩も出現する有様であります。味の区別が付かない人も多く、高い物さえ飲んでいれば安心というお金持ちの方々も少なくありません。それだからこそ高くて不味いワインが堂々と売られているわけであります。

話が逸れてしまいましたが今日はこちらの新しい方を飲んでみることにします。
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| ワイン日記::フランスワイン |
| 11:31 PM | comments (0) | trackback (x) |


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Copyright © 2006 ワインと葡萄::2008年07月11日
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