ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Picarlat N


ピカルラという名前の黒葡萄、拙ブログではその存在をこちらで示したことがあります。ネタ元はこちら、画像もちゃんと載っているのにフランスで栽培される葡萄のサイトには画像が載っていません。

葡萄の研究機関は INRA とか FIV とか他にもいろいろあるみたいですが、各研究機関の横の繋がりは無いのでしょうか?

さてこの葡萄は何とカベルネ・ソーヴィニョン(母)とあろうことかピノ・ノワール(父)の交配により生まれた葡萄とのこと。1980年代の事で、交配に関わったのはフランス農学研究所 INRA とボジョレーにある SICAREX Beaujolais であり、両者の共同開発という事でしょう。フランスで栽培される葡萄として政府が登録したのは2014年との事。

葡萄のデータはVIVC からこちらをご覧ください。コピーさせて頂くと

Prime name PICARLAT
Color of berry skin NOIR
Variety number VIVC 24742
Country of origin of the variety
Species VITIS VINIFERA LINNÉ SUBSP. VINIFERA
Pedigree as given by breeder/bibliography CABERNET SAUVIGNON × PINOT NOIR
Pedigree confirmed by markers
Prime name of parent 1 CABERNET SAUVIGNON
Prime name of parent 2 PINOT NOIR

ボルドーを代表するようなカベソーとブルゴーニュ赤ワイン用の高貴種ピノ・ノワールの交配とは一体どんなワインが産まれるのでしょうか? 尚この葡萄の用途はワイン用との事です。
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Picardan B 正式名称 Araignan




フランス政府は自国の葡萄としてこの名前 Picardan を正式登録していますが、フランスのワイン法には次のような記載があります。まずは当該葡萄をピカルダンと云うより「アレニャン」としている法令から取り上げます。アペラシヨン・パレットの葡萄規定ですがコピーすると

1°- Encépagement
a) - Les vins blancs sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : araignan B (dit picardan B), bourboulenc B, clairette B, clairette rose Rs ;
- cépages accessoires : aragnan B, colombaud B, furmint B, grenache blanc B, muscat à petits grains B, panse muscade B ou panse du Roy René, pascal B, piquepoul blanc B, terret gris G (dit terret bourret), ugni blanc B, ugni rosé Rs.

アペラシヨン・パレットの白ワインについて主要葡萄の筆頭として「アレニャン(ピカルダンとも)」とアレニャンを優先しています。

念のため日本語に置き換えると「主要葡萄としてアレニャン、ブルブランク、クレレット・ブランシュ、クレレット・ロゼ、補助葡萄としてアラニャン、コロンボ、フュルマン、グルナッシュ・ブランミュスカ・ア・プティ・グラン、パンス・ミュスカードもしくはパンス・デュ・ロワ・ルネ、パスカル、ピクプール・ブラン、テレ・グリはテレ・ブレとも云うが、ユニ・ブランそしてユニ・ロゼ」。

現在判明しているのは主要葡萄であるアレニャンと補助葡萄として示されているアラニャンは同一葡萄であるということ。

次に別のアペラシヨンの葡萄規定をご紹介します。アペラシヨン・シャトーヌフ・デュ・パープの葡萄規定ですが、赤ワインと白ワイン用としての個別の記載はなく、赤白同じ葡萄規定ということでアルファベット順には次の通りの記載です。

V. - Encépagement
Les vins rouges et blancs sont issus des cépages suivants : bourboulenc B, brun argenté N (localement dénommé « vaccarèse »), cinsaut N, clairette B, clairette rose Rs, counoise N, grenache blanc B, grenache gris G, grenache N, mourvèdre N, muscardin N, picardan B, piquepoul blanc B, piquepoul gris G, piquepoul noir N, roussanne B, syrah N, terret noir N.

こちらではアレニャンではなく注釈もつかないpicardan B」で登場しています。

これは法令文言を作成する人物が複数存在して、それぞれ認識が異なっていることを如実に示している訳であります。つまり「ピカルダンとも呼ばれるが正式にはアレニャン」と認識している人物も居れば「あくまで昔からの呼称ピカルダンでなければならない」と頑なな法令文言作成者も居るということ。

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Petit Verdot N 正式名称 Verdot Petit




私の仕事はロードバイク、トライアスロンバイクなどのスポーツ用自転車の販売とそのメンテナンスであり、今まさにシーズン真っ盛りであります。従ってブログの更新はままならない状態です。

さてフランスで栽培される葡萄、Pから始まる葡萄の続きです。今日取り上げるのはアペラシヨン・ボルドーの葡萄規定に載っているプティ・ヴェルドです。

プティ・ヴェルドはボルドーに於いてカベソー le Cabernet-Sauvignon、メルロー le Merlot noir、カベルネ・フランle Cabernet francそしてコもしくはマルベックle Côt ou Malbecと共に栽培比率の高い黒葡萄です。

ボルドーと地域を限定せず、フランス全土の栽培面積で申し上げると

メルロー le Merlot noir 114,015ha
カベソー le Cabernet-Sauvignon  53,024ha
カベルネ・フラン le Cabernet franc 35,650ha
コ le Côt ou Malbec  6,136ha
プティ・ヴェルド le petit Verdot 967ha

ボルドーで許可されるもう一つの黒葡萄カルムネール le ou la Carmenèreは僅か 41ha しか栽培されていません。

これらの葡萄のうちメルロー・カベソー・カベルネ・フラン・コ・カルムネールは先祖に何らかのつながりを持つ葡萄ですが、当該葡萄はこれらの葡萄とは一線を画する葡萄であります。

ボルドーで栽培される葡萄の根本はカベルネ・フランであります。

カベルネ・ソーヴィニョンはカベルネ・フランを母、白葡萄のソーヴィニョン・ブランを父として生まれた交配種です。

またメルローはマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントを母、カベルネ・フランを父として生まれた交配種。

次にコ、ボルドーでは普通マルベックと呼ばれる黒葡萄はメルロー同様マグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントを母、プリュヌラールを父として生まれた葡萄です。

コはフランス語で le Côt 、コットと読むのはどうやらごく一部の人だけで「コ」もしくは「コー」と読むのが正しいはずです。ちなみに発音に詳しい Forvo のサイトはこちらを開いてお聞きください。

他にプティ・ヴェルドを除くとアペラシヨン・ボルドーの葡萄規定にあるのは carmenère N だけであり、その親子関係は

Pedigree confirmed by markers MOURAL × CABERNET FRANC

普通馴染みの無いムラルを母、カベルネ・フランを父として生まれた葡萄であります。

ボルドーの赤ワイン用ブドウはカベルネ・フランとその子孫、もしくはマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントの子孫であるということが言えます。

ところがプティ・ヴェルドはカベルネ・フランそしてマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントとは無関係の葡萄であり、親子関係は未だ解明されてはいませんが TRESSOT NOIR 12640 とVERDOT GROS 12972 との親子関係が認められる葡萄です。

このトゥレソ・ノワール最近までヨンヌ県のアペラシヨン・ブルゴーニュ赤ワインに認められていた葡萄であります。

如何でしょう? 

プティ・ヴェルドだけがボルドー系つまりカベルネ・フラン系とマグドレーヌ・ノワール・デ・シャラント系の葡萄では無いということが判ります。


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Petit Meslier B 正式名称 Meslier Petit




プティ・メリエは昔からアルバン(アルバンヌ)と共にアペラシヨン・シャンパーニュに使用可能な葡萄の一つでした。詳しくは拙ブログからこちらをご覧下さい。AOC シャンパーニュの葡萄規定もコロコロ変わった経緯があり、それについても詳しく書いております。

最新の当該葡萄に関するデータはこちら、昔とは異なり親子関係については次のように改められております。

Pedigree confirmed by markers  HEUNISCH × SAVAGNIN = TRAMINER

Prime name of parent 1  HEUNISCH WEISS

Prime name of parent 2  SAVAGNIN = TRAMINER

つまりプティ・メリエは遺伝子の解析結果母親はフランスで忌み嫌われた存在のホイニッシュ・ヴァイス(グエ・ブラン)、父親は昨日も登場したサヴァニャン=トラミナーということ。

ちなみに2013年2月13日時点での VIVC パスポートデータは次の通り

Original pedigree   HEUNISCH × SAVAGNIN
Prime name of pedigree parent 1   HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 2   SAVAGNIN BLANC

父親はサヴァニャン・ブランとしていた訳です。画像を拝借しているこちらのサイトも次のように書いています。

Origine
Ce cépage originaire du Nord de la France résulte d’après les analyses génétiques publiées, d’un semis entre le Gouais B et le Savagnin.

(父親を)ル・サヴァニャン即ちサヴァニャン・ブランとしている訳ですが最新のデータではサヴァニャン=トラミナーと変更されています。遺伝子解析による親子関係分析は始まったばかりですので、今後どのように変わるか見守る必要があります。

さてプティ・メリエが使える AOC シャンパーニュ以外のアペラシヨンは唯一 AOC コトー・シャンプノワだけであります。シャンパーニュそしてコトー・シャンプノワの葡萄規定は全く同じであります。従って使える葡萄も7つ、それぞれブレンドしても単一葡萄であっても全ての葡萄が使えるという葡萄規定であり補助葡萄の規定は存在しません。

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Petit Manseng B 正式名称 Manseng Petit Blanc




フランスで栽培される葡萄について書いています。アルファベット順にその葡萄の画像と生い立ち、関連するフランス・ワイン法についても述べています。

日本ではプティ・マンサンと呼ばれてますが正式名称はマンサン・プティ・ブランといい、拙ブログでは2013年にこちらで紹介しました。世界の葡萄に関するデータベース VIVC2 の当該葡萄のパスポートデータはこちら、最新のデータとして追加されたのは親子関係についてでして、プティ・マンサンは次の葡萄と関連付けされています。

MANSENG GROS BLANC  7338

PERSAN  9190

SAVAGNIN = TRAMINER  70882

上記は正式名称ですので、普通呼ばれている名前で申し上げるとグロ・マンサンそして先日ご紹介したペルサン、そしてサヴァニャン=トラミナーとは実在したであろう葡萄を示しますがその存在は現在のところ確認できないのでリンク先がありません。

今まではプティ・マンサンとグロ・マンサンは別種と考えられてきた模様ですが実は親子関係があるとのこと、今後の遺伝子解明により親子関係が明白になるはずです。

プティ・マンサンを使うワインの代表は南西地方のアペラシヨン、ジュランソンであります。以前述べたように生産者アンリ・ラモントーによるドメーヌ・コアペのジュランソンがこの世に出てから急速に有名になったアペラシヨンであります。ソーテルヌにも負けない甘口で薫り高いので飽きないのでしょう。

甘口だけではありません、ジュランソン・セック(デノミナシヨン)辛口にも当該葡萄は使われています。

プティ・マンサンとアペラシヨンについては以前の拙ブログをご覧下さい。
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