ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

Seyval B




セイヴァルと読む複雑な種間交雑により生まれた白葡萄。原産国はフランスだが、フランスでの栽培より英国やカナダでより広く栽培されているのが現状。画像を拝借しているサイトによると 2016年現在フランスでの栽培面積は 91ヘクタールとのこと。

セイヴァルの交雑については生産者の説明通りかどうかは遺伝子の解析結果を待たねばならないが、今のところ解析作業に取り掛かってはいないようだ。VIVCのデータはこちら

種と親子関係については次の通り

Species  INTERSPECIFIC CROSSING
Pedigree as given by breeder/bibliography SEIBEL 5656 × SEIBEL 4986
Pedigree confirmed by markers
Prime name of parent 1  SEIBEL 5656
Prime name of parent 2  RAYON D'OR

種間交雑、生産者の説明ではセイベル5656 が母、セイベル4986 が父。VIVC の正式名称で云うと母は同 じセイベル5656 で父親の正式名称は レイヨン・ドール。ちなみにレイヨン・ドールは拙ブログのこちらをご覧あれ。

ところが系図を網羅しているサイトによると父親はセイベル4968 としているため系図は異なる。しかし VIVC で Seibel 4968 を検索しても存在しないと出るし、ネットで Seibel 4968 を検索してもヒットしないので恐らく間違いであろう。



因みにレイヨン・ドールの系図は次の通り



先程述べたようにあくまでこれは当該葡萄を作り上げたとされる生産者の説明を系図化したものであり、実際その通りかどうかは明らかではないことに留意願いたい。

以前拙ブログで取り上げたようにフランスで栽培される範囲は年々減るものの、イギリスやカナダの栽培面積はフランスのそれを凌駕する。スパークリングワインに向いているようだが、カナダのケベックでこの葡萄100%で造られたスティルワインがあった。こちらがそのワイン。

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Servant B




英語なら召使、でもフランス原産の白葡萄の名前でセルヴァンと読む。拙ブログではこちらで取り上げたが、最新のVIVC によると自然交配で生まれた葡萄とのこと。親子関係は次のように示されている。

Pedigree confirmed by markers WILDBACHER DE HONGRIE × FERRAL = PRUNESTA ROSSO VIOLACEA
Prime name of parent 1 WILDBACHER DE HONGRIE  
Prime name of parent 2 ACHLADI

WILDBACHER DE HONGRIE×フェラル=プリュネスタ・ロッソ・ヴィオラーチェア
正式名称では母親: WILDBACHER DE HONGRIE
父親の正式名称はACHLADI

母親葡萄はオーストリア原産のヴィートバッハー・デ・ホングリー?、父親葡萄はギリシャ原産のアクラディだろうか? 読み方は判らない。

セルヴァンのシノニムは14

GROS VERT
NARDIN
NONAY
SAINT JEANNET
SERVAN
SERVAN BLANC DE GRECE
SERVAN DE L'HERAULT
SERVAN GROND
SERVAN ROND
SERVANT BIJELI
SERVANT DI SPAGNA
SERVANT ROND
SERVBANT DE L'HERAULT
ST. JEANNET

地元ではSERVAN が一般的。セルヴァンは食用葡萄で高級品、詳しくはこちらのサイトをご覧あれ。カンヌすぐ北のヴァルボンヌ特産の食用葡萄でやはり東洋伝来の葡萄とある。

こちらのサイトでは当該葡萄で造られたワインが紹介されている、CHEVALIER SERVANT というヴァン・ド・フランスの白ワイン。

ペディグリーを辿ると父親葡萄はギリシャ、その父母はイタリア原産の葡萄なので東洋伝来ではないはず。
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Servanin N




セルヴァナンと読むフランスはサヴォワ地方のイゼール県で栽培される黒葡萄、拙ブログでは2013年6月1日にこちらで取り上げた。

画像を拝借しているサイトによると2016年現在栽培面積は僅か1ヘクタール。これまた栽培しているのはドメーヌ・ニコラ・ゴナン だけではなかろうか? 

以前のブログで述べた通り現在のヴァン・ド・サヴォワもしくはサヴォワの法令では、例えばサヴォワ県ではカベルネ・フラン、カベソーそしてペルサン、イゼール県ではペルサン、エトレール・ドゥ・ラ・デュイ、セルヴァナンそしてジュベルタンが主要葡萄として使えることになってしまう。現在の法令から抜粋すると

葡萄規定
Vins tranquilles rouges et rosés  gamay N, mondeuse N, pinot N, et :
- pour le département de la Savoie : cabernet franc N, cabernet sauvignon N, persan N ;
- pour le département de l’Isère : persan N, étraire de la Dui N, servanin N, joubertin N.

栽培規定
Vins tranquilles rouges et rosés La proportion des cépages gamay N, mondeuse N, pinot N, ensembles ou séparément, est supérieure ou égale à 90 % de l’encépagement de l’exploitation.

成程ガメイ、モンドゥーズ、ピノ・ノワールの栽培規定として単独でもしくはブレンドしたとしても栽培比率として90%以上とはなっているが、葡萄規定のサヴォワ県とイゼール県の例外葡萄についての栽培規定が欠落しているので、ペルサン100%のワインが実際に造られ販売されている。

こちらがそのワイン。ドメーヌ・グリザールのペルサン100%のアペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワの赤ワインである。

尚ドメーヌ・グリザールは2軒ある。一つはこのワインを造っているジャン・ピエール・エ・フィス ともう一つはフィリップ・グリザールである。他にもサヴォワのアペラシヨンでペルサン100%のワインはある。拙ブログのこちらをご覧あれ。

さて肝心のセルヴァナンにほ話を戻そう。VIVC の最新データはこちら、今のところ他の葡萄との親子関係など認められていない。シノニムは13あり

MARTELET
PERSAGNE DOUCE
PETITE MONDEUSE
SALAGNIN
SERENE
SERVAGIN
SERVAGNEIEN
SERVAGNIE
SERVAGNIEN
SERVAGNIEN DES AVENIERES
SERVAGNIN
SERVANIEN
SERVANIT

これだけシノニムがあるということは昔サヴォワ地方の各地区で栽培されていた可能性が高いはず。フランス政府はこういった希少な葡萄こそ守る努力をすべきではないか。

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Serna INTA Rs




セルナ・インタもしくはアンタと読む果皮色ロゼの葡萄で、2013年の時点ではフランス政府無登録、しかもアルゼンチン原産の食用葡萄をフランスで栽培される葡萄と登録するのも不思議だが、画像を拝借しているこちらのサイトを見ると、何と2016年の栽培面積はゼロとのこと。

外来種でしかも現在栽培されてもいない葡萄をわざわざ登録するより、グエをはじめとするフランス葡萄に影響を与えた古代からの葡萄を研究・探索そしてフランス原産の葡萄を中心に登録すべきだと思う。

グエVIVC正式名称ホイニッシュ・ヴァイスは現時点で原産国不明となっているが、フランス原産の数多くの葡萄の先祖であることから、近い将来フランス原産と認められる可能性もある。またグエはフランスでも現在栽培されている。他にピノ・ノワールと親子関係が認められたサン・ローラン(現在はドイツで広く栽培されているのでザンクト・ラウレントと呼ばれる)もフランス原産である。

外来種を如何にもフランスで栽培されていると云わんばかりの現在のフランス葡萄目録、本末転倒と云われても仕方あるまい。

さて VIVC のパスポートデータはこちら、正式名称は SERNA セルナ、遺伝子の解明は進んでいないから交配に関与した人物の発表がそのまま記載されているだけで親子関係は次の通りとされている。

Prime name SERNA
Color of berry skin   ROSE
Variety number VIVC 23002
Country of origin of the variety ARGENTINA
Species VITIS VINIFERA LINNÉ SUBSP. VINIFERA
Pedigree as given by breeder/bibliography MOSCATEL ROSADO × (CARDINAL × SULTANINE)
Pedigree confirmed by markers
Prime name of parent 1 MOSCATEL ROSADO
Prime name of parent 2 CARDINAL × SULTANINA
Parent - offspring relationship
Offspring
Breeder Gargiulo, Angel A.
Breeder institute code ARG036
Breeder contact address INTA Estación Experimental Agropecuaria Rama CaidaInstituto Nacional de Tecnología Agropecuaria

セルナはアルゼンチンで広く栽培されるモスカテル・ロザードを母、カルディナルと SULTANINA の交配で生まれた葡萄を父として生まれたとしている。

カルディナルは拙ブログのこちら 、SULTANINAはトルコ原産の白葡萄スルタニーナ、ワイン用、食用というより干しブドウの代表的葡萄で、やはりアルゼンチンで広く栽培されている。

しかし交配に関わった人物がそう発表しているだけであり、今後親子関係が改変される可能性もあることを覚えていてほしい。

当該葡萄の母 MOSCATEL ROSADO モスカテル・ロザードはポルトガル原産、何故か VIVC では果皮色ブランクになっている。親子関係などについては

Country of origin of the variety PORTUGAL
Species  VITIS VINIFERA LINNÉ SUBSP. VINIFERA
Pedigree as given by breeder/bibliography DIAGALVES × MOSCATEL DE MALAGA
Pedigree confirmed by markers
Prime name of parent 1 MANTUO
Prime name of parent 2 MUSCAT OF ALEXANDRIA
Parent - offspring relationship
Offspring
Breeder  Ferreira de Almeida, Jose Leao
Breeder institute code PRT010
Breeder contact address Estacao Agronomica Nacional Quinta do Marques

ポルトガルにて人工交配で生まれた葡萄、生産者の発表ではディアガルヴスが母、モスカテル・デ・マラガを父として生まれたのがモスカテル・ロザード。それぞれの親の正式名称は母がマンチュオ、父はマスカット・オブ・アレクサンドリアということ。

しかしながら遺伝子の解明による結論ではないので今後の紆余曲折はあり得るということ。
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Sérénèze N




Sérénèze セレネーズと読むフランス原産の黒葡萄、拙ブログではこちらで取り上げたが、現在ではVIVC正式名称が SERENEZE に変わっている。

葡萄の戸籍謄本はコロコロ書き換えられるという訳。

2013年5月31日の時点では SERENEZE DI VOREPPE と登録されていた葡萄が改名され SERENEZE となったのだ。またその親子関係も改められ現在は次の通り

Pedigree confirmed by markers  HEUNISCH WEISS × CHATUS
Prime name of parent 1  HEUNISCH WEISS
Prime name of parent 2  CHATUS

以前のブログでは不明だった父親が遺伝子の解明により シャチュー と判明した。画像を拝借したこちらが示した通りになった訳だ。

画像を拝借しているサイトによるとその栽培面積は僅か 0.2ヘクタール、つまり 20アールのみで当該葡萄を栽培しているのは恐らくこちらだけのはず。何度も触れているがドメーヌ・ニコラ・ゴナン、古代葡萄を栽培しワインを造っている努力家である。日本語版もあるが古いのでフランス語の最新版をご覧あれ。


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