ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Petit Meslier B 正式名称 Meslier Petit




プティ・メリエは昔からアルバン(アルバンヌ)と共にアペラシヨン・シャンパーニュに使用可能な葡萄の一つでした。詳しくは拙ブログからこちらをご覧下さい。AOC シャンパーニュの葡萄規定もコロコロ変わった経緯があり、それについても詳しく書いております。

最新の当該葡萄に関するデータはこちら、昔とは異なり親子関係については次のように改められております。

Pedigree confirmed by markers  HEUNISCH × SAVAGNIN = TRAMINER

Prime name of parent 1  HEUNISCH WEISS

Prime name of parent 2  SAVAGNIN = TRAMINER

つまりプティ・メリエは遺伝子の解析結果母親はフランスで忌み嫌われた存在のホイニッシュ・ヴァイス(グエ・ブラン)、父親は昨日も登場したサヴァニャン=トラミナーということ。

ちなみに2013年2月13日時点での VIVC パスポートデータは次の通り

Original pedigree   HEUNISCH × SAVAGNIN
Prime name of pedigree parent 1   HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 2   SAVAGNIN BLANC

父親はサヴァニャン・ブランとしていた訳です。画像を拝借しているこちらのサイトも次のように書いています。

Origine
Ce cépage originaire du Nord de la France résulte d’après les analyses génétiques publiées, d’un semis entre le Gouais B et le Savagnin.

(父親を)ル・サヴァニャン即ちサヴァニャン・ブランとしている訳ですが最新のデータではサヴァニャン=トラミナーと変更されています。遺伝子解析による親子関係分析は始まったばかりですので、今後どのように変わるか見守る必要があります。

さてプティ・メリエが使える AOC シャンパーニュ以外のアペラシヨンは唯一 AOC コトー・シャンプノワだけであります。シャンパーニュそしてコトー・シャンプノワの葡萄規定は全く同じであります。従って使える葡萄も7つ、それぞれブレンドしても単一葡萄であっても全ての葡萄が使えるという葡萄規定であり補助葡萄の規定は存在しません。

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Petit Manseng B 正式名称 Manseng Petit Blanc




フランスで栽培される葡萄について書いています。アルファベット順にその葡萄の画像と生い立ち、関連するフランス・ワイン法についても述べています。

日本ではプティ・マンサンと呼ばれてますが正式名称はマンサン・プティ・ブランといい、拙ブログでは2013年にこちらで紹介しました。世界の葡萄に関するデータベース VIVC2 の当該葡萄のパスポートデータはこちら、最新のデータとして追加されたのは親子関係についてでして、プティ・マンサンは次の葡萄と関連付けされています。

MANSENG GROS BLANC  7338

PERSAN  9190

SAVAGNIN = TRAMINER  70882

上記は正式名称ですので、普通呼ばれている名前で申し上げるとグロ・マンサンそして先日ご紹介したペルサン、そしてサヴァニャン=トラミナーとは実在したであろう葡萄を示しますがその存在は現在のところ確認できないのでリンク先がありません。

今まではプティ・マンサンとグロ・マンサンは別種と考えられてきた模様ですが実は親子関係があるとのこと、今後の遺伝子解明により親子関係が明白になるはずです。

プティ・マンサンを使うワインの代表は南西地方のアペラシヨン、ジュランソンであります。以前述べたように生産者アンリ・ラモントーによるドメーヌ・コアペのジュランソンがこの世に出てから急速に有名になったアペラシヨンであります。ソーテルヌにも負けない甘口で薫り高いので飽きないのでしょう。

甘口だけではありません、ジュランソン・セック(デノミナシヨン)辛口にも当該葡萄は使われています。

プティ・マンサンとアペラシヨンについては以前の拙ブログをご覧下さい。
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Petit Courbu 正式名称 Courbu Petit




フランス政府の登録呼称はプティ・クルビュですが、世界の葡萄データベースVIVC2 に於いては正式名称クルビュ・プティとなっています。クルビュを伴う似た名前の葡萄、プティ・クルビュとクルビュ・ブランについては画像を含め拙ブログのこちらから順にご覧になればご理解頂けるはず。

旧VIVC のパスポートデータはこちら、新しい VIVC2 のパスポートデータはこちらです。比較したらお分かり頂けるはずですが、シノニムは最近一つだけ増え、親子関係のある葡萄が見つかったことが相違点であります。

新しく登録されたシノニムは「PETIT COURBU BLANC」、親子関係が分かった葡萄とは「ONDENC」、オンダンクであり拙ブログではこちらで書いたばかりです。

レ・セパージュのサイトのシノニムに関する記述は VIVC2 の見解とは相違します。即ち petit courbut, courtoisie, hondarrabi zuri zerratia プティ・クルビュ(ット)、クルトワジー、オンダラビ・ズリ・ゼラティアなる名称はプティ・クルビュとは無関係であります。

当該葡萄が使えるアペラシヨンについて現在の法令に適うサイトはこちら、まあ余計な IGP の葡萄規定がいっぱい載っていますけど。しかしこんなサイトもあります。検証して参ります。

AOC イルレギの白ワインでは主要葡萄として使えますが、同アペラシヨンのロゼでは当該葡萄は補助葡萄であります。

AOC Irouléguy の葡萄規定から白ワインとロゼについての記述をコピーすると

Les vins blancs sont issus des cépages suivants :
courbu B, gros manseng B, petit courbu B et petit manseng B.

Les vins rosés sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : cabernet franc N, cabernet-sauvignon N, tannat N ;
- cépages accessoires : courbu B, gros manseng B, petit courbu B, petit manseng B.

Vins rosés :
La proportion de l’ensemble des cépages principaux est supérieure ou égale à 90 % de l’encépagement.

Assemblage des cépages
- Pour les vins blancs, au moins deux cépages sont obligatoirement présents dans l’assemblage.
- Pour les vins rosés, la proportion des cépages accessoires est inférieure ou égale à 10 % dans l’assemblage.

即ちアペラシヨン・イルレギの白ワイン用ブドウはクルビュ・ブラン、グロ・マンサン、プティ・クルビュの3つで、そのうち2種類の葡萄をブレンドすることが義務付けられています。(ということは必ずしもプティ・クルビュが使われなければならないということにはなりませんね)

ところがイルレギのロゼに関しては白系葡萄である当該葡萄は補助葡萄であります。栽培比率もブレンド比率も同じく10%以下。イルレギでは白ワインに限り主要葡萄でロゼでは補助葡萄であるというこちらのサイトを評価させて頂きます。

AOC パシュランク・デュ・ヴィク・ビルでも主要葡萄として使えます。

Les vins sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : courbu B, petit courbu B, petit manseng B, gros manseng B ;
- cépages accessoires : arrufiac B, sauvignon B.

La proportion de l’ensemble des cépages principaux est supérieure ou égale à 60 % de l’encépagement
;
- La proportion de chacun des cépages principaux est inférieure ou égale à 80 % de l’encépagement ;
- La proportion du cépage sauvignon B est inférieure ou égale à 10 % de l’encépagement.

アペラシヨン・パシュランク・デュ・ヴィック・ビルの主要葡萄はクルビュ・ブラン、当該葡萄、プティ・マンサンそしてグロ・マンサン、補助葡萄としてアリューフィアックとソーヴィニョン・ブランで主要葡萄のブレンド比率は60%以上、主要葡萄のうち一つの葡萄の割合は80%以下と制限され、また補助葡萄のソーヴィニョン・ブランの栽培比率は10%以下と制限されます。

AOC サンモンでは補完葡萄即ち必須葡萄としてブレンドが義務付けられています。

Vins blancs :
- cépage principal : gros manseng B ;
- cépages complémentaires : arrufiac B, petit courbu B ;
- cépages accessoires : courbu B, petit manseng B.

サンモンの白ワイン用主要葡萄はグロ・マンサン、補完葡萄としてアリューフィアックと当該葡萄、補助葡萄としてクルビュ・ブランとプティ・マンサンとされています。

Vins blancs :
- La proportion du cépage gros manseng B est supérieure ou égale à 50 % de l’encépagement ;
- La proportion de l’ensemble des cépages complémentaires est supérieure ou égale à 20 % de l’encépagement.

サンモンの白ワインは主要葡萄グロ・マンサンの栽培比率は50%以上、補完葡萄のブレンド比率は20%以上と定められています。

Les vins sont issus d’un assemblage dans lequel sont au moins présents le cépage principal et les cépages complémentaires ;
- Dans l’assemblage, la proportion du cépage principal est supérieure ou égale à 50%.

サンモンの白ワインの葡萄のブレンド比率については栽培比率同様グロ・マンサン50%以上、アリューフィアックもしくは当該葡萄のどちらかを伴う必要があります。

AOC ジュランソンと AOC ベアルンでは補助葡萄となっていますが、いずれの場合も10%以下というような規制は設けられていません。

ジュランソンの葡萄規定

a) - Les vins sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : gros manseng B, petit manseng B,
- cépages accessoires : camaralet de Lasseube B, courbu B, petit courbu B et lauzet B.
b) - Les vins susceptibles de bénéficier de la mention « vendanges tardives » sont issus des seuls cépages petit manseng B et gros manseng B.

La proportion des cépages principaux est supérieure à 50 % de l’encépagement.

ジュランソンの主要葡萄はグロ・マンサンとプティ・マンサンでその栽培比率は50%以上。補助葡萄はカマラレ・ド・ラソーブ、クルビュ・ブランに当該葡萄とローゼ。しかしヴァンダンジュ・タルディヴの表示を伴うワインに限り一切の補助葡萄は使えない。

ベアルンの葡萄規定及びブレンド規定

Les vins blancs sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : gros manseng B, petit manseng B, raffiat de Moncade B ;
- cépages accessoires : camaralet de Lasseube B, courbu B, lauzet B, petit courbu B, sauvignon B.

Vins blancs :
- La proportion des cépages accessoires est inférieure ou égale à 30 % de l’encépagement.
- Le cépage raffiat de Moncade B est obligatoirement présent dans l’encépagement.

b) - Assemblage des cépages
- Pour les vins rouges et rosés, le tannat N représente au moins 50 % de l’assemblage.
- Pour les vins blancs, le cépage raffiat de Moncade B représente au moins 50 % de l’assemblage

AOC ベアルンの葡萄規定は注意が必要です。まず主要葡萄として3つの葡萄が挙げられていますが義務付けられているのはその3番目に記載されているラフィア・ド・モンカードであります。ブレンド規定にも明記されていますがラフィア・ド・モンカードのブレンド比率は50%以上となっており、主要葡萄としてのグロ・マンサン、プティ・マンサンは意味を成していないように思われます。尚、補助葡萄の栽培比率は30%以下というだけですので当該葡萄が10%以下というのは当て嵌まりません。

従ってこちらのサイトの記述は正しいとは云えません。

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Persan N




ペルサンという黒葡萄はサヴォワ地方、特にサヴォワ県モリエンヌ渓谷に昔から栽培されている葡萄です。読み方はこちらで以前示した通りペルサン、末尾の「N」はフランス政府が便宜上付け加えた葡萄の果皮色を示す略号です。

新しい葡萄のデータベース VIVC2 のパスポートデータはこちら、親子関係は解明されていませんが、次の7つの葡萄と親子関係が認められるとのこと。

ARINTO DO INTERIOR 17362
ETRAIRE DE LA DUI 3993
FRIULANO 12543
MANSENG GROS BLANC 7338
MANSENG PETIT BLANC 7339
PLANT DE MOUCHARD 24269
SAVAGNIN = TRAMINER 70882

上記の7つは正式名称であり末尾の数字は VIVC2 の整理番号です。2番目のエトレール・ド・ラ・デュイは拙ブログのこちら、4番目は一般的にはグロ・マンサン 、5番目はプティ・マンサン で、今後拙ブログにて画像を伴い紹介する予定です。

当該葡萄のペルサンと上記7つの葡萄との関係については今後解明されるはずでありますが、現時点ではどちらが先祖でどちらが子孫かは解っていません。

さてこのペルサンが使えるアペラシヨンと云えば昔の拙ブログで述べたように AOC Vin de Savoie もしくは AOC Savoie でありますが、こちらのサイトによると「ヴァン・ド・サヴォワが唯一ペルサンを使用できるアペラシヨンだが補助葡萄としてのみの存在で、その栽培比率は10%以下」とあります。

また異常なほど IGP の葡萄規定に拘るサイトではこちらをご覧下さい。ペルサンは IGP アトランティク、IGP イゼールそして IGP ペリゴールで主要葡萄として使え、ショターニュ、シニャン、ジョンジューを伴うアペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワの補助葡萄、そして諸々の IGP に使って良い葡萄としています。こちらの見解については拙ブログで示したように、AOC Vin de Savoie の葡萄規定にその旨載っております。IGP の葡萄規定については省略します。

しかしながら当該葡萄100%使ったアペラシヨン・サヴォワのワインが現に存在しています。以前のブログでも取り上げましたが例えばこちらアペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワ・ペルサンとラベルにあり100%ペルサンで造られた赤ワインです。そしてこちら、同じくル・ペルサン・キュヴェ・プレスティージュ、やはりペルサンだけで造られたアペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワのワインであります。その他こちらにもあります。



これにはちゃんとした理由があるのです。AOC Vin de Savoie もしくは AOC Savoie の法令から第9章の b) で次の事項が明記されています。

b) - Assemblage des cépages.
Les vins susceptibles de bénéficier de l’appellation d’origine contrôlée « Vin de Savoie » ou « Savoie » proviennent d’un seul cépage ou d’un assemblage de raisins ou de vins.

つまり要約すると、葡萄のブレンド規定として(何も伴わない)アペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワの場合、単一葡萄だけもしくは数種の葡萄もしくはワインのブレンドで造って良いとされている訳です。

従って拙ブログで示した

Vins tranquilles rouges et rosés
gamay N, mondeuse N, pinot N, et :
- pour le département de la Savoie : cabernet franc N, cabernet sauvignon N, persan N ;
- pour le département de l’Isère : persan N, étraire de la Dui N, servanin N, joubertin N.

サヴォワ県とイゼール県に於いては、ペルサンが使用可能な葡萄として規定に載っているので当該葡萄単一でワインを造っても問題ない訳です。ですから上記のワインが堂々と売られているのです。上記で取り上げた2つのサイトは葡萄の栽培規定だけで判断している訳であり法令の詳細見落としと考えます。

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Perdea B 正しくは Perdéa




実はこの葡萄 INRAフランス農学研究所にて人工交配により生まれた葡萄で、同研究所が名付けたのは「Perdéa」であります。従って本来の名前は2番目の「e」にアクサン・テギュの付く Perdéa と記載すべきであります。

拙ブログではこちらで書きましたが、当該葡萄の両親の親子関係が解明された模様で改めたいと思います。

まず VIVC2 のサイトからペルデアのデータはこちら、1954年に INRA Bordeaux で Pierre Marcel Durquety 氏により開発された白葡萄で親子関係は

Pedigree as given by breeder/bibliography RAFFIAT DE MONCADE × CHARDONNAY BLANC

Pedigree confirmed by markers RAFFIAT DE MONCADE × CHARDONNAY

Prime name of parent 1 RAFFIAT DE MONCADE

Prime name of parent 2 CHARDONNAY BLANC

生産者の見解と遺伝子分析の結果は同じでペルデアの母親はラフィア・ド・モンカード父親は(正式名称)シャルドネ・ブランであります。

またラフィア・ド・モンカードはこちらの通りフランスでは忌み嫌われた白葡萄グエ、正式名称ホイニッシュ・ヴァイスを母、ブシャレ(ス)という黒葡萄を父として自然交配により生まれた白葡萄であることが最近になって判明した事柄であります。

シャルドネ・ブランはご存知シャルドネの正式名称でありその親子関係についてはこちらをご覧下さい。

さてこの葡萄、こちらによると2011年現在フランス全土の栽培面積は僅か2ヘクタールとのこと。然るにこちらのサイトではたくさんの IGP で使って良いとされているみたいです。

フランスの葡萄に詳しい「Les Cepages」のサイトはこちら、画像を見る限り Melon ムロンの葉と似ています。ペルデアの両親となる葡萄はそれぞれグエの子孫であるがゆえに葉の形状もグエと似るのでしょうね。

このようにフランス原産の葡萄の多くは、フランスで昔から忌み嫌われた葡萄グエの子孫であります。しかしながらフランス政府はそのグエを正式登録していません。私はグエこそフランス最古のフランス原産葡萄であると確信する次第であります。
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