ワインとピアノのある部屋

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Chablis Grand Cru Moutonne とは


AOC シャブリ・グラン・クリュにはクリマの名を伴う7つのクリュ以外にもう一つデノミナシヨンが存在します。フランスのワイン法から AOC Chablis Grand Cru を開くと

Chablis Grand Cru
Voir les produits de cette dénomination --Chablis Grand Cru
Voir les produits de cette dénomination --Chablis Grand Cru Blanchot
Voir les produits de cette dénomination --Chablis Grand Cru Bougros
Voir les produits de cette dénomination --Chablis Grand Cru Grenouilles
Voir les produits de cette dénomination --Chablis Grand Cru Les Clos
Voir les produits de cette dénomination --Chablis Grand Cru Preuses
Voir les produits de cette dénomination --Chablis Grand Cru Valmur
Voir les produits de cette dénomination --Chablis Grand Cru Vaudésir

例えばブランショとレ・クロのワインを混ぜたとしたらシャブリ・グラン・クリュ・ブランショあるいは同レ・クロを名乗れず、一番上のクリマ(区画の名前)を伴わない「Chablis Grand Cru」をラベルに記載することと相成ります。

現在に於いてもあるいは過去に遡っても「Chablis Grand Cru Moutonne」をフランスのワイン法では認めておりません

ではムートンヌって一体何か?

結論から申し上げると大手ネゴシアンであるアルベール・ビショー社が「ブランド名」としてラベルに使っているだけであります。

法律上認められないクリマですが実際にラ・ムートンヌというクリマは存在しています。ラ・ムートンヌを名乗る畑の大部分はシャフリ・グラン・クリュ・ヴォデジールに存在し、ほんの一部分はシャブリ・グラン・クリュ・プルーズにあります。法律上はヴォデジールとプルーズのアサンブラージュであり、一番上のデノミナシヨンに該当するという考えであります。

たまたまブランド名 Moutonne がアルベール・ビショー社の云う畑の名前 La Moutonne と同じと云うだけで法には抵触しないと云うのが INAO の見解と思われます。

フランスワインの法律ではエチケットに所定以外の記載をある程度許容しています。例えば「Grand Vin de Bourgogne」とかシャンパーニュでは「Dom Pérignon」またコート・デュ・ローヌではデカデカと「パラレル45」などの例がありますね。即ちこのムートンヌはアルベール・ビショー社がヴォデジールあるいはプルーズという法令で定められたクリマを伴うシャブリ・グラン・クリュを名乗れないワインを「ムートンヌ」というブランドを付けて商品化したもの。あくまでシャブリ・グラン・クリュには違いない訳ですからクリマを伴わないデノミナシヨン・シャブリ・グラン・クリュをラベルに記載している訳です。

実際の畑の位置はABC du Vin.com のサイトからこちらをご覧下さい。冒頭に拡大画像をコピーさせて頂きます。
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Château Béhèré Courtin 2009 AC Pauillac
シャトー・ベエーレ・クルタン ドゥ・ミル・ヌフ アペラシヨン・ポイヤック・コントロレ ボルドーはジロンド河の左岸、オー・メドックのポイヤックに属するシャトー・ベエールのセカンドワインです。

エチケットに「Béhèré」と印字されているのですからフランス語のお決まりに則り「ベエレ」普通は「ベエーレ」と発音するのが常識的であります。日本語のサイトでは「ベヘレ」と記載しているところを見掛けますが、フランスの常識も弁えないでワインを云々するのは如何なものかと申し上げたい。フランス人に「H」は発音できません。

またベールエール・クータンと呼んでいるところもありますが、このスペルからどうして「ベール」が出てくるのか理解できません。

twitter で知り合いになったイギリス人が詳しく書いていたのでご紹介したいと思います。つづく
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Ladoix Bois de Gréchons Blanc 2009 Domaine Sylvain Loichet
ラドワ・ボワ・ドゥ・グレション・ブラン・ドゥー・ミル・ヌフ・ドメーヌ・シルヴァン・ロワシェ

ショレイ・レ・ボーヌのドメーヌ、シルヴァン・ロワシェが造るコルトンの丘、ラドワ・セリニーのボワ・ドゥ・グレションという区画のシャルドネを醸造した白ワイン。グレションは地元では有名ですけど、コルトン・シャルルマーニュの区画のすぐ近くの東向き斜面であり、プルミエ・クリュの部分もあるラドワでは最も優れたワインの出来る畑の総称であります。

で、このボワ・ドゥ・グレションはその名の通りボワ即ち「森」寄りの部分であります。

生産者のサイトから地図がありましたがそれはこちら、ご覧頂くとかなり大雑把なもので「レ・グレション」だけは表示してありますが、肝心のボワ・ドゥ・グレションの位置は分かりません

ボワ・ドゥ・グレションはラドワのサイトからこちらを開いてラドワのマークをクリックすると開きます。お分かり頂けますでしょうか?

その畑の北側はコルゴローワン(コート・ドゥ・ニュイ)の範囲であり、コート・ドゥ・ボーヌの北の端っこというべき位置にあります。標高はグラン・クリュと同じ位なのがお分かり頂けると思います。グラン・クリュの殆どは南向きの斜面ですが、ここは東向きなので、午前中の太陽光は浴びるものの午後からは陽当たりが悪くなるため単なる並畑という扱いなのでしょう。

生産者シルヴァン・ロワシェは新進気鋭の若手醸造家ですが既にイギリスなどでは知られた存在です。生産者のサイトはこちら、このワインについての生産者の説明はこちらをご覧下さい。

グラスに注ぐと薄い黄緑色を呈します。グラスの内側には長いレッグが見られますのでそこそこ濃い液体でありましょう。味わいですが今風かも知れませんね。辛口白ワインを常飲している私にはかなり甘く感じてしまいます。ですがコルトン・シャルルマーニュに似た風味があり熟成させると化けるかも知れません。

よくある樽のエキスみたいな刺激成分など少なく、抽出過多症候群の嫌いもありません。濃縮果汁によるえげつないワインを飲んでおられる方には面白くないかも知れませんが、今では数少ないまともなブルゴーニュ・ワインの一つであります。お薦めです。

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Château Cantegrive 2005 AC Côtes de Castillon 続き
最初に書くべきこのワイナリーの位置について改めて記します。生産者のサイトによるとこのシャトーはサンテミリオンから(北東へ)6キロのモンバドン・ピュイスガンに位置するとのこと。

でもモンバドン・ピュイスガンという名前のコミューンって存在しないのです。これは後ほど説明します。

どんなシャトーの建物かというと、こちらをご覧下さい。こちらのサイトには次のように・・・

La commune de Monbadon (annexée à Puisseguin) est située à 45km Ouest-Nord-Ouest de Bergerac, à 20km Est-Nord-Est de Libourne et à 2km à l'Ouest de Saint Cibard.

とあるのでモンバドンというコミューンはピュイスガンに併合されたことが分かります。位置はリブルヌから東北東に20km 、サン・シバールから西へ2km とのことです。

地図はグーグルアースでご確認下さい。

サン・シバールはコート・ドゥ・カスティヨンではなくコート・ドゥ・フランに属しますので、カスティヨンの中心部ではなくフランに近いと云うことです。

実際シャトーの持つ葡萄畑 24ha のうち 23ha はコート・ドゥ・カスティヨンに属し、1ha だけはコート・ドゥ・フランに属するとのこと。これは生産者のサイトにあります。

具体的な位置関係はコート・ドゥ・カスティヨンのサイトからこちらをご覧下さい。旧モンバドンのコミューンの地図上、右下の方の 911 のお隣 903 がこのシャトー・カントグリーヴです。旧モンバドンのコミューンはカスティヨンの中心部から一番離れた区画であり、また突出した部分でもあります。

旧モンバドン(1989年1月1日よりピュイスガンに併合)地区だけがコート・ドゥ・カスティヨンを名乗れるだけで、ピュイスガンというコミューンの他の地区はこのアペラシヨンを名乗ることが出来ません。ピュイスガンの旧モンバドン以外の地域は

AOC Bordeaux
AOC Bordeaux supérieur
AOC Crémant de Bordeaux
AOC Puisseguin-Saint-Emilion

を名乗るワインの生産が可能です。

ちなみにアペラシヨン・コート・ドゥ・ボルドーの法令はこちら をご覧下さい。コミューンの統廃合により法律を書き直さなければならない訳です。

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Château Cantegrive 2005 AC Côtes de Castillon
シャトー・カントグリーヴ・ドゥー・ミル・サンク、アペラシヨン・コート・ドゥ・カスティヨンは現在のカスティヨン・コート・ドゥ・ボルドーのワインであります。

シャトー・ドゥ・シャントグリーヴ(Château de Chantegrive)という名前と似ているのでご注意下さい。ドゥ・シャントグリーヴは左岸グラーヴにあるそこそこ有名なシャトーです。

シャントグリーヴに何故「de」 がシャトーの後に付くのかご存知でしょうか?

これはその昔そのシャトーが貴族の所有であったことを示す名残であります。余談ですがこのシャトー・ドゥ・シャントグリーヴ、サイトはフランス語の他英語とドイツ語そして中国語の表記です。如何せん中国人に買って貰いたいのでしょうね。

さてカントグリーヴに話を戻します。輸入元のサイトによると

メルロー100%
醗酵:ステンレス・タンク   
熟成:ステンレス・タンクとセメント・タンクで12-18ヶ月間熟成

とのことですが、生産者のサイトによるとこのワインの名前は「Rouge Cantegrive」というものでして、メルロー 100 % は正しいですが樽熟成 20% と明記してあります。

確かにシャトー・カントグリーヴに間違いはありませんが、生産者がその名をルージュ・カントグリーヴと定めている訳ですから生産者の意向を汲んで然るべきと考えます。ラベルにもその「Rouge」という表記があります。

シャトーでは他に

Rubis Cantegrive :
60% Merlot
25% Cabernet Sauvignon
15% Cabernet Franc
100% barriques

ロゼ・ワインですが Rosé Cantegrive :
60% Merlot
40% Cabernet Sauvignon

Rare Cantegrive :
85% Merlot
15% Cabernet Sauvignon
100% barriques

という3つのワインが存在するので、やはり「ルージュ・カントグリーヴ」と改める必要があると思います。

テイスティングコメントは省略しますが今飲んでバランス良い赤ワインです。お薦め。
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