ワインと葡萄

ワイン用ブドウラボ、たまにピアノ

ヴィエ・ディ・ロマンスを味わう@芦屋ラッフィナート
11日月曜の夜、芦屋のリストランテ・ラッフィナートで開催された。


先ずは当主ジャンフランコ・ガッロ氏の挨拶とワインの説明。


人参のスプーマ(ムース)生うに、コンソメゼリー。いつもと違うのは、ビノ・グリージョに合わせるためビーフコンソメを敢えて使ったとの事。昔からのお店オリジナルのアミューズグール。


車海老と花のインサラータ(サラダ)、見た目を花っぽくしただけで無く、味わいも花を表現したサラダ。ポッシェした車海老は甘い。ドレッシングは三種の酢をブレンドされたとの事、実に美味なり。


自家製のパンにオリーヴオイルが添えられる。


蛤の白ワイン蒸し 卵白を練りこんだタリオリーニ 薬味たっぷり添え
フレンチクレソン、芽ネギをたっぷり散らしてはまぐりの甘みを引き立てたとの事、これまた非常に美味なり。

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Colli Perugini Chardonnay 2014 Cantina Goretti
シャルドネ本来の味香りを楽しむにはもってこいの1本です。色は若干濃いように見えますが、味は刺激的成分が少なく、スイスイ喉を通っていきます。

面白いのはエチケット、これは飲んだ後の中身がなくなったときのエチケットです。

ゴレッティはイタリア、ウンブリア州のサッカーで有名なペルージャを本拠とする家族的ワイナリーで有名ではない生産者であります。ですが今現在は有名な生産者もマスコミに取り上げられる前は無名の存在であったはず。無名なワイナリーのワインでも探せば良いワインは必ずあるものです。

旨い不味いは人それぞれですが、上手に造られて飲み頃になるまでセラーに寝かせてあるワインは「良く出来たワイン」と云うことが出来ます。

良くできたワインを判るようになると、変な造りのワインを見いだすことが可能になります。そうなってくるとますます面白くなるのがワインの世界です。

お高いワインに付き物のフェイク・ボトルの心配もありません。お安いワインの中に必ず自分にとって美味しいワインがあるはずです。

さて面白いと申し上げたこのエチケット、次のページにはワインが入った状態の画像をご覧頂けます。
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Toscana Bianco 2014 Poggiotondo



IGP Toscana の白ワインでエチケットには2種類の葡萄の名前があります。

片やVermentino 、此方 Ansonica 、いずれもトスカーナではごく普通に見掛ける葡萄です。ヴェルメンティーノは最近でこそこの正式名称で呼ばれることが多くなりましたが、昔はフランスではロール ROLLE と呼ばれ、あるいはマルヴォワジー MALVOISIE と呼ばれていました。
ですがロール、マルヴォワジーをシノニムとする白葡萄は複数存在します。例えばロールと呼ばれていた葡萄の代表はTREBBIANO TOSCANO フランスでのシノニムはユニ・ブラン、そして ROLLO 。

マルヴォワジーと呼ばれる葡萄は BOURBOULENC、PINOT GRIS、 VELTLINER FRUEHROT その他にもあります。

一方のアンソニカはトスカーナではそう呼ばれるものの、シチーリアではインツォリアと呼ばれたまま現在に至ります。インポーターの殆どがアンソニカとインツォリアは別の葡萄という認識なのでしょう、カタログなど拝見する限り同一葡萄という表記は殆ど見掛けません。

イタリアのワイン法を見ても例えばトスカーナ州の白ワインではインツォリアは見当たらずアンソニカは見掛けますが、シチーリア関連のワインにアンソニカはありません。
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Maskaria Cerasuolo di Vittoria DOCG 2011 Terre di Giurfo Srl.
先ずは表のエチケットをご覧下さい。大きく「Maskaria」マスカリアと表記がありますけどこれがワイン名なのでしょうか? その下段では DOCG 格付けである表記、チェラスオーロ・ディ・ヴィットーリア DOCG とあります。生産者は Terre di Giurfo テッレ・ディ・ジュルフォ、シチリア南東部のヴィットーリアにあるワイナリーです。生産者のサイトはこちらですが他に Dimore di Giurfo ディモーレ・ディ・ジュルフォ名義のワインもあるみたいですけど、こちらを見る限り同じ生産者であるはず。

さて、そのエチケットですけどフランスワインなら原産地名をワインの名前とするのが一般的であるはず。

例えばこちらのワイン、エチケットの上から生産者名、ジュヴレ・シャンベルタン、クロ・デ・ヴァロワイユ、プルミエ・クリュであるということ、そしてこのワインは原産地統制呼称法におけるものであるとの表記、樹齢の高い葡萄の木、畑自体がモノポールであることの表記など。すべてが畑に関する事柄であります。

ところが件のワインの場合、マスカリアは何を示すのか、畑の名前でないことは生産者のサイトを見ればお分かり頂けるはずであります。畑の名前でもない名称を普通フランスワインは使いませんが、イタリアはその限りではないみたいですね。即ちイタリアのワイン法ではエチケットにワイン法で定められた要件以外にワインの呼び名を記載しても一向に問題ないとしているのが現状であります。
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Muschén IGT Marche Rosso 2012 Azienda Agricola Selvagrossa
イタリアの赤ワイン、と云っても有名どころのトスカーナやピエモンテではなく州全体で一つだけの IGT となっている IGT Marche マルケの赤でその名を「ムスケン」と云います。ムスケンとはこの地の方言で小さなハエのこと。

そのハエが全面的に露出したラベルなら引いてしまうはずですが、このワインのエチケットを見て嫌悪感を感じる方は少ないはずです。さて、この画像では何処にそのハエが居るかお分かりでしょうか?

生産者は殆ど知られていない Azienda Agricola Selvagrossa アジィエンダ・アグリコーラ・セルヴァグロッサ。ワイナリーの設立は21世紀になってからのことですので知られていないのは当然のことかも知れません。

ですがイタリア・レストラン業界ではかなり知られた存在です。輸入元の説明をご覧下さい。

ミシュラン3つ星レストラン「エノテカ・ピンキオーレ」の元トップ・ソムリエと、料理人の兄弟ワイナリー

弟のアルベルト・タッディは、高校時代からワインに興味を持ち、何と21歳のときにソムリエ資格を取得。その後、世界的にも有名なミシュラン3つ星レストラン「エノテカ・ピンキオーリ・フィレンツェ」で就業。非常に向学心に溢れた彼は、ソムリエとして8年間従事しながら、フィレンツェ大学の醸造科でも醸造学を習得しました。3歳年上の兄アレッサンドロは料理学校を卒業してレストランで働き、料理からワインづくりの道へと進みました。

とのことです。有名になるためには有名処で働くというのも一つの選択かも知れません。

さてこの生産者はエチケットにこだわりを持っています。生産者の Facebook はこちら 、エチケットの原画を描いているのは Luca Meloni ルカ・メローニ氏でこちらをご覧下さい。ハエが何処に停まっているかよく分かるでしょう。ルカ・メローニ氏のサイト、トップページはこちらです。

さて数年前から輸入されているこのワイン、時と共にその出来映えが良くなってきたように思います。

栓は残念ながら nomacorc 、昔のものとは違いオープナーを選ばないのでスクリュープルでも開けられます。ですがこのノマコルクってなんか変な匂いがあるんです。個人的に強く感じるだけなのかも知れませんが。

ちょっと強いワインなので抜栓は早い目にして出来ればデカンタする方が馴染みやすいと思います。

葡萄はサンジョヴェーゼ 50% 、残りはメルロー・ノワールとカベルネ・フランというブレンド。いつもフランスワインを飲んでいる者にとっては違和感のない味わいです。ワインというモノ、嗜好品でありますから人それぞれ好みは違って当然ですけど、要するに飲み慣れたワインに近い味なら受け入れやすいのは何方にも当てはまるはずです。

食べ物はアメリカ産のアヴォカドと近海物のキハダマグロをサイコロ程度の大きさに切りそろえ、山葵と醤油そしてエクストラ・ヴァージンで和えるだけ。それを焼き海苔に包んで頂きます。アヴォカドはピンからキリまであるのでご注意下さい。大きな種に注意しながら半割してすんなり皮が剥けるモノなら美味しいはずです。

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