ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Ondenc B




オンダンクと読む白葡萄、拙ブログでは 2013年3月にこちらで紹介しました。当時の VIVC データを取り忘れていたので比較できませんが、現在の VIVC2 のデータはこちらちょっと前のデータと比べるとシノニムの数がかなり増えています。

オンダンクはフランス原産の白葡萄で親子関係については次の3つの葡萄と関わりがあるとのこと。

COURBU PETIT 3213 クルビュ・プティ
CROUCHEN 3264 クルーシェン
LAUZET 6777 ローゼ

クルビュ・プティ、3213は VIVC2 の整理番号。クルーシェンそしてローゼ。拙ブログではこれらの葡萄について既に述べています。上記の葡萄の名前をクリックして頂くとリンク先に飛びます。クルビュ・プティの画像についてはこちらをご覧下さい、下の2つがクルビュ・プティです。

フランス南西地方原産と思われる葡萄の遺伝子解明はこれから進んでいくはず。現在のところ、これら3つの葡萄とどういう親子関係か判っていませんが近いうちに解明されることと思います。

オンダンクを主たる葡萄として使えるアペラシヨンは2つあり、一つは AOC Côtes de Duras で、もう一つは AOC Gaillac でありますが、注意を要するのは後者。

アペラシヨン・ガイヤックで当該葡萄を主たる葡萄とするのはデノミナシヨン・ガイヤック・ヴァンダンジュ・タルディヴだけであります。

ところがこちらのサイトではそうでないワインが3つも掲載されています。

そのうちの一つは上段の真ん中のボトルをクリックしてファイルを開くとご覧頂けますが次の表記となっています。

Appellation : AOP Gaillac Premières côtes
Couleur : Blanc
Cépage : Ondenc. Cépage réintroduit au domaine en 1983.
Terroir : Argilo-calcaire.

2番目は下段の左から2番目で同じくファイルを開くと

Appellation : AOP Gaillac Doux
Couleur : Blanc
Cépage : Ondenc
Terroir : Argilo-calcaire.

3番目は下段の右端で

Appellation : AOP Gaillac Doux
Couleur : Blanc
Cépage : Ondenc
Terroir : Argilo-calcaire.

即ち1番目のワインはAOC ガイヤック・プルミエール・コートを名乗り、2番目3番目のワインは AOC ガイヤック・ドゥーとなっていますが法令では次の葡萄規定となっています。

まずはガイヤックの葡萄規定をコピーさせて頂くと

a) - Les vins blancs tranquilles et les vins mousseux blancs sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : len de l’el B, mauzac B, mauzac rose Rs, muscadelle B ;
- cépages accessoires : ondenc B, sauvignon B.

e) – Les vins susceptibles de bénéficier de la mention « vendanges tardives » sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : len de l’el B, ondenc B ;
- cépages accessoires : mauzac B, mauzac rose Rs, muscadelle B.

a) - Vins blancs tranquilles et vins mousseux blancs:
La proportion de l’ensemble des cépages principaux est supérieure ou égale à 50 % de
l’encépagement.

ガイヤックでヴァンダンジュ・タルディヴの表示のない白ワインは甘口辛口含めて主要葡萄はラン・ド・レル、モーザック・ブラン、モーザック・ロゼとミュスカデル、補助葡萄はラン・ド・レルとオンダンク。ガイヤックでヴァンダンジュ・タルディヴの表示のあるものに限り主要葡萄はラン・ド・レルと当該葡萄のオンダンク。主要葡萄の割合規定は50%以上。

次にガイヤック・プルミエール・コートの葡萄規定は

Les vins sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : len de l’El B, mauzac B, mauzac rose Rs, muscadelle B ;
- cépages accessoires : ondenc B, sauvignon B.

b) - La proportion de l’ensemble des cépages principaux est supérieure ou égale à 50 % de
l’encépagement.

主要葡萄はラン・ド・レル、モーザック・ブランとモーザック・ロゼそしてミュスカデルであり補助葡萄として当該葡萄とソーヴィニヨン・ブランとなっており割合規定も主要葡萄は50%以上となっているため、上の3つのワインは法令の葡萄規定から逸脱しております。

ガイヤックのドゥーとヴァンダンジュ・タルディヴですが法令では次の規定があり明確に定義付けされています。

Vins blancs tranquilles susceptibles de bénéficier de la mention « doux »: 204 g/l, 12,50% vol.;
Vins susceptibles de bénéficier de la mention « vendanges tardives »: 280 g/l, 17,00% vol.;

従ってこちらのサイトも法令と合致しません。ガイヤックでドゥーを伴うものは次の葡萄規定が適用されます。

a) - Les vins blancs tranquilles et les vins mousseux blancs sont issus des cépages suivants :
- cépages principaux : len de l’el B, mauzac B, mauzac rose Rs, muscadelle B ;
- cépages accessoires : ondenc B, sauvignon B.

つまり当該葡萄は補助葡萄となり、主要葡萄ではありません。従ってオンダンク100%などあり得ない訳です。
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Muresconu N 一般に Morescono 正式名称 NIEDDU MANNU




ミュレスコニュという黒葡萄、Forvo の発音はこちら、ネットで検索するとフランス葡萄に詳しいサイトではその名前を le Morescono としていますし、abcduvin.com でも「Muresconu」を検索すると「Morescono」を見よとなっています。即ちフランスで一般的に呼ばれているのは Muresconu ではなく Morescono であります。

Muresconu はフランスで実際に使われている呼称ではないみたいですし、VIVC2 が登録している正式名称でもありません。

フランス国内で当該葡萄を栽培しているのは恐らくコルシカ島の一軒の農家だけのはずなのです。その農家はこの葡萄を Morescono と呼んでおり、他に栽培する生産者は居ないはずですのでフランスで栽培される葡萄には Morescono と登録するのが筋だと思います。

で、一軒だけのその農家とはこちら、コルシカ島(コルス)は南部のアジャクシオの近くでビオディナミを実践しながらワインを造っているコルシカ貴族アバトゥッチ一家。

アバトゥッチの造るワインで当該葡萄が使われているのはこちら、葡萄は

Sciaccarello

Nielluccio 正式名称は Sangiovese

Morescola

Morescono 当該葡萄

Montanaccia 上のシャカレッロと同じ

Carcajolo Nero 正式名称はPARRALETA

Aléatico

このワインの詳細についてはこちらをご覧ください。2ヘクタールの畑に 12% Morescono ということなので単純計算するとモレスコーノの栽培面積は24アールということに相成ります。

ところがフランスで栽培される葡萄のサイトでは 2011年での栽培面積は 0.1ha 即ち 10アールでしかありません。

アバトゥッチのサイトからこちらを見ると Cuvée Collection Blanc“Général de la Révolution :Jean-Charles Abbatucci” と Cuvée Collection Blanc“Diplomate d’Empire-Il Calvalière- Don Jacques-Pascal Abbatucci” と Cuvée Collection Blanc “BR” さらには Cuvée Collection Rouge“Minstre Impérial : Jacques-Pierre-Charles Abbatucci” の4つのキュヴェ併せて2ヘクタールと解釈することが出来ます。

もし10アールしか栽培されていないと仮定すればキュヴェ・コレクシヨン・ルージュ・ミニストル・アンペリアルの部分は83アールということに相成ります。恐らくその程度でしょう。

最後になりましたがミュレスコニュ、フランスでは一般にモレスコーノ、正式名称 NIEDDU MANNU ニエッドゥ・マンヌのパスポートデータはこちら、スペイン原産のHEBEN を母として生まれた葡萄ですが現在のところ父親となる葡萄は解明できていません。シノニムは

BOVALE DI SPAGNA
BOVALE GRANDE
BOVALE MANNU
GROS NOIR D'ESPAGNA
MORESCONE
MORESCONO
MURESCONU
NEGRONI
NERO GRANDE
NIEDDA MANNU
NIEDDAERA
NIEDDOU MANNU
NIEDDU MANNU NERO A SORSO
TIEDDU MANNU

フランスに於いてモレスコーノはコルシカ島のアバトゥッチ家だけで栽培される貴重な黒葡萄ですが、イタリアではサルデーニャ島などで広く栽培されています。
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Colli Perugini Chardonnay 2014 Cantina Goretti
シャルドネ本来の味香りを楽しむにはもってこいの1本です。色は若干濃いように見えますが、味は刺激的成分が少なく、スイスイ喉を通っていきます。

面白いのはエチケット、これは飲んだ後の中身がなくなったときのエチケットです。

ゴレッティはイタリア、ウンブリア州のサッカーで有名なペルージャを本拠とする家族的ワイナリーで有名ではない生産者であります。ですが今現在は有名な生産者もマスコミに取り上げられる前は無名の存在であったはず。無名なワイナリーのワインでも探せば良いワインは必ずあるものです。

旨い不味いは人それぞれですが、上手に造られて飲み頃になるまでセラーに寝かせてあるワインは「良く出来たワイン」と云うことが出来ます。

良くできたワインを判るようになると、変な造りのワインを見いだすことが可能になります。そうなってくるとますます面白くなるのがワインの世界です。

お高いワインに付き物のフェイク・ボトルの心配もありません。お安いワインの中に必ず自分にとって美味しいワインがあるはずです。

さて面白いと申し上げたこのエチケット、次のページにはワインが入った状態の画像をご覧頂けます。
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謹賀新年 2017

今年も天満橋クードポールさんのお節で新年を迎えることができた。

まずは一の重、鮪のタルタル、自家製スモークサーモンの蕪添え、蛸とオリーヴのマリネ、紅ずわい蟹のオムレツ、真鱈のブランダード、ラタトゥイユ、牡蠣と茸のオーヴン焼き、帆立貝柱と菠薐草のクリーム煮、海老のカクテルソースという海の幸。


二の重は、もち豚ロースハム、阿波黒毛和牛のロースト・パルミジャーノチーズ、ソーセージと白隠元豆のトマト煮、但馬鶏のガランティーヌ、フォワグラのテリーヌに薩摩芋、冬野菜のピクルス、黒豚の田舎風パテ、鴨の燻製そしてコーンタン・牛タンの塩漬けという山の幸。

ワイン仲間に次々と物故者が出てきてしまい、一年を無事過ごすことが出来るのだろうかと不安になることしばしば。

歳と共に好みが変わってきたのかも知れない。若い若いボルドーの赤ワインをテイスティングすることは止め、現地で長く熟成させたモノばかりを購入するようになった。昔から顔の知らない生産者のワインは買わないことにしているが、最近はさらに好みの生産者を絞ってしまった。

価格不相応な品質のブルゴーニュに愛想を尽かし、好んでジュラ・サヴォワのワインを飲むようになった。
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Léon Millot N




レオン・ミヨという黒葡萄、拙ブログでは 2013年 1月 27日にこちらで紹介した。4年近く前のことなのでこの葡萄に限らず多くの葡萄のデータは書き換えられていて当然なのかも知れない。

葡萄の遺伝子解明によりその親子関係が云々されるようになったのは1990年代後半のことである。始まったばかりと云っても過言ではない。

現在のところレオン・ミヨの交雑の状況などについては次の通りである。コピーすると

Prime name  LEON MILLOT
Color of berry skin  NOIR
Variety number VIVC  6806
Country of origin of the variety  FRANCE
Species  INTERSPECIFIC CROSSING
Pedigree as given by breeder/bibliography  M.G. 101-14 O.P. × GOLDRIESLING
Pedigree confirmed by markers
Prime name of parent 1  MILLARDET ET GRASSET 101- 14 O.P.
Prime name of parent 2  GOLDRIESLING
Parent - offspring relationship
Breeder  Kuhlmann, Eugène
Breeder institute code
Breeder contact address  Private breeder
Year of crossing  1886

本来の名前(正式名称) レオン・ミヨ
果皮の色 黒
VIVC の分類に於ける整理番号 6806
原産国 フランス
種 種間交雑種
生産者発表の交雑に関する親子関係 M.G. 101-14 O.P. × GOLDRIESLING
遺伝子解析の結果 不明
(生産者発表の)母親  MILLARDET ET GRASSET 101- 14 O.P.
(生産者発表の)父親  ゴールドリースリング
親子関係について 不明
生産者 ウジェーヌ・クールマン
生産者学会コード 不明
生産者連絡先 個人の生産者
交雑の年 1886年

4年ほど前とは交雑の年とか食い違っている。というのも親子関係が全く同一の兄弟葡萄が3つも存在したのがその理由のはず。

また肝心なことは母親葡萄のリンク先が無いと云うこと。即ち名前は公表するものの裏付けは無いとの見解である。

さらにややこしいことに、類似する葡萄に次に示すものがあるのだ。よく似た名前だが末尾の「O.P.」は付いていない。

類似するのは、MILLARDET ET GRASSET 101- 14 というフランス原産の黒葡萄だが、葡萄を収穫する目的で栽培されるのではなくあくまで台木として育てられる種間交雑種である。

一方、父親のゴールドリースリングにはリンク先が存在するし、拙ブログでもこちらで取り上げた。

さてレオン・ミヨの兄弟葡萄について紹介すると、先ずは LUCIE KUHLMANN という黒葡萄で生産者も同じ、VIVC2 のパスポートデータはこちら、レオン・ミヨは開発に協力した苗木屋の主人の名前だからルーシーは恐らく開発者の母親若しくは妻であると推測する。

もう一つの兄弟はMARECHAL FOCH マレシャル・フォッシュ、VIVC2 のパスポートデータはこちら、これがカナダで栽培されている訳でレオン・ミヨと間違えられていた過去を持つのであろう。

さてレオン・ミヨの系図を示すサイトがある。コピーすると



おやおや、同じ系図を持つ6つの葡萄が出来たようになっているがエトワールⅠエトワールⅡそして Pinard ピナール、マレシャル・ジョフルは次の交雑による葡萄である。

Species  INTERSPECIFIC CROSSING
Pedigree as given by breeder/bibliography  MG 101-14 S.P. × GOLDRIESLING
Pedigree confirmed by markers
Prime name of parent 1  MILLARDET ET GRASSET 101- 14
Prime name of parent 2  GOLDRIESLING

これら4つの葡萄は、母親が微妙に異なる訳で兄弟ではないことが判明している。尚、この系図にマレシャル・フォッシュの名前は無い。とにかく昔の人はこういった交雑により無限と思われるほどの葡萄を造り出したのである。

さてレオン・ミヨのシノニムは4つで

194- 2 KUHLMANN
FRUEHE SCHWARZE
KUHLMANN 194- 2
MILLOT

ちなみに KUHLMANN と名の付く交雑葡萄は36も存在する。

最後になってしまったがこの葡萄が使えるフランスの IGP はローヌ地方の2つだけである。IGP Drôme ドロームIGP Coteaux des Baronnies コトー・デ・バロニー。アルザスで開発されながら遠く離れたローヌで生き残っている訳で 2011年現在フランス全土での栽培面積は 78ha である。

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