ワインとピアノのある部屋

八戸ノ里南を西へ入った自転車店のつぶやき

Persan N




ペルサンという黒葡萄はサヴォワ地方、特にサヴォワ県モリエンヌ渓谷に昔から栽培されている葡萄です。読み方はこちらで以前示した通りペルサン、末尾の「N」はフランス政府が便宜上付け加えた葡萄の果皮色を示す略号です。

新しい葡萄のデータベース VIVC2 のパスポートデータはこちら、親子関係は解明されていませんが、次の7つの葡萄と親子関係が認められるとのこと。

ARINTO DO INTERIOR 17362
ETRAIRE DE LA DUI 3993
FRIULANO 12543
MANSENG GROS BLANC 7338
MANSENG PETIT BLANC 7339
PLANT DE MOUCHARD 24269
SAVAGNIN = TRAMINER 70882

上記の7つは正式名称であり末尾の数字は VIVC2 の整理番号です。2番目のエトレール・ド・ラ・デュイは拙ブログのこちら、4番目は一般的にはグロ・マンサン 、5番目はプティ・マンサン で、今後拙ブログにて画像を伴い紹介する予定です。

当該葡萄のペルサンと上記7つの葡萄との関係については今後解明されるはずでありますが、現時点ではどちらが先祖でどちらが子孫かは解っていません。

さてこのペルサンが使えるアペラシヨンと云えば昔の拙ブログで述べたように AOC Vin de Savoie もしくは AOC Savoie でありますが、こちらのサイトによると「ヴァン・ド・サヴォワが唯一ペルサンを使用できるアペラシヨンだが補助葡萄としてのみの存在で、その栽培比率は10%以下」とあります。

また異常なほど IGP の葡萄規定に拘るサイトではこちらをご覧下さい。ペルサンは IGP アトランティク、IGP イゼールそして IGP ペリゴールで主要葡萄として使え、ショターニュ、シニャン、ジョンジューを伴うアペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワの補助葡萄、そして諸々の IGP に使って良い葡萄としています。こちらの見解については拙ブログで示したように、AOC Vin de Savoie の葡萄規定にその旨載っております。IGP の葡萄規定については省略します。

しかしながら当該葡萄100%使ったアペラシヨン・サヴォワのワインが現に存在しています。以前のブログでも取り上げましたが例えばこちらアペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワ・ペルサンとラベルにあり100%ペルサンで造られた赤ワインです。そしてこちら、同じくル・ペルサン・キュヴェ・プレスティージュ、やはりペルサンだけで造られたアペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワのワインであります。その他こちらにもあります。



これにはちゃんとした理由があるのです。AOC Vin de Savoie もしくは AOC Savoie の法令から第9章の b) で次の事項が明記されています。

b) - Assemblage des cépages.
Les vins susceptibles de bénéficier de l’appellation d’origine contrôlée « Vin de Savoie » ou « Savoie » proviennent d’un seul cépage ou d’un assemblage de raisins ou de vins.

つまり要約すると、葡萄のブレンド規定として(何も伴わない)アペラシヨン・ヴァン・ド・サヴォワの場合、単一葡萄だけもしくは数種の葡萄もしくはワインのブレンドで造って良いとされている訳です。

従って拙ブログで示した

Vins tranquilles rouges et rosés
gamay N, mondeuse N, pinot N, et :
- pour le département de la Savoie : cabernet franc N, cabernet sauvignon N, persan N ;
- pour le département de l’Isère : persan N, étraire de la Dui N, servanin N, joubertin N.

サヴォワ県とイゼール県に於いては、ペルサンが使用可能な葡萄として規定に載っているので当該葡萄単一でワインを造っても問題ない訳です。ですから上記のワインが堂々と売られているのです。上記で取り上げた2つのサイトは葡萄の栽培規定だけで判断している訳であり法令の詳細見落としと考えます。

| ワイン雑感 |
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来週土曜日29日の英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会献立発表
多忙な毎日が続いておりまして更新の滞りお許しくださいませ。

来週の土曜日29日の英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会の献立表を受け取りましたのでお知らせ致します。

先付 蝦夷石影貝塩焼き

口取 茶豆、焼き辣韮、トマト、鱧子塩辛、鱧梅肉

向付 茂魚薄造り、薬味ポン酢

煮物 鬼虎魚煮付け、牛蒡、木の芽

焼物 鱸塩焼き、酢橘、青唐

酢物 天然岩牡蠣酢、レモン

揚物 鮎唐揚げ、雪塩

椀物 鱧吸い物、三つ葉、柚子

すし とろ、烏賊、鱸、蛸、鰯

果物 桃

以上です。ご予約未だの方メールにてお知らせ願います。

何卒宜しくお願い申し上げます。
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Perdea B 正しくは Perdéa




実はこの葡萄 INRAフランス農学研究所にて人工交配により生まれた葡萄で、同研究所が名付けたのは「Perdéa」であります。従って本来の名前は2番目の「e」にアクサン・テギュの付く Perdéa と記載すべきであります。

拙ブログではこちらで書きましたが、当該葡萄の両親の親子関係が解明された模様で改めたいと思います。

まず VIVC2 のサイトからペルデアのデータはこちら、1954年に INRA Bordeaux で Pierre Marcel Durquety 氏により開発された白葡萄で親子関係は

Pedigree as given by breeder/bibliography RAFFIAT DE MONCADE × CHARDONNAY BLANC

Pedigree confirmed by markers RAFFIAT DE MONCADE × CHARDONNAY

Prime name of parent 1 RAFFIAT DE MONCADE

Prime name of parent 2 CHARDONNAY BLANC

生産者の見解と遺伝子分析の結果は同じでペルデアの母親はラフィア・ド・モンカード父親は(正式名称)シャルドネ・ブランであります。

またラフィア・ド・モンカードはこちらの通りフランスでは忌み嫌われた白葡萄グエ、正式名称ホイニッシュ・ヴァイスを母、ブシャレ(ス)という黒葡萄を父として自然交配により生まれた白葡萄であることが最近になって判明した事柄であります。

シャルドネ・ブランはご存知シャルドネの正式名称でありその親子関係についてはこちらをご覧下さい。

さてこの葡萄、こちらによると2011年現在フランス全土の栽培面積は僅か2ヘクタールとのこと。然るにこちらのサイトではたくさんの IGP で使って良いとされているみたいです。

フランスの葡萄に詳しい「Les Cepages」のサイトはこちら、画像を見る限り Melon ムロンの葉と似ています。ペルデアの両親となる葡萄はそれぞれグエの子孫であるがゆえに葉の形状もグエと似るのでしょうね。

このようにフランス原産の葡萄の多くは、フランスで昔から忌み嫌われた葡萄グエの子孫であります。しかしながらフランス政府はそのグエを正式登録していません。私はグエこそフランス最古のフランス原産葡萄であると確信する次第であります。
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第385回ワイン大学定例会・コーイン海胆の会









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第386回クードポール・ワインを楽しむ会
毎月第1木曜日の午後8時という遅い時間スタートのワインとフランス料理の夕べです。同じ場所の同じレストランで32年以上続くワイン会は大変珍しいと思いますが如何でしょうか?

今回のテーマはブルゴーニュ・ワイン、泡から年代物の赤ワインまですべてブルゴーニュ、それもコート・ド・ボーヌのワインに絞ってみました。


まずはアミューズグール、ガスパチョと夏野菜のプレッセ。泡はクレマン・ド・ブルゴーニュ。


前菜の1品目は仙鳳趾産 牡蠣と海老ジュレ寄せ。ワインはブルゴーニュ・シャルドネ2015です。AOC Bourgogne の範囲は恐ろしく広くとんでもないワインが多すぎるように思います。私の選んだのはショレ・レ・ボーヌのコミューンに畑はあるもののショレ・レ・ボーヌ指定地域外というだけでアペラシヨン・ショレ・レ・ボーヌを名乗れないというもの。こうしたワインは別のアペラシヨンを付与すべきだと昔から申しております。 AOC Bourgogne Côte d'Or デノミナシヨンとしてコート・ドール地区のワインを格上げすべきと思います。


2年ほど前に宣告された「牡蠣アレルギー」のため牡蠣が食べられない小生には鮎のコンフィを。


2品目の前菜は自家製シャルキュトリーの盛り合わせ。ワインはコルトンの丘の麓のモノポール。


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