ワインとピアノのある部屋

ワインと食、音楽そして日々の事柄を書き綴ります。

ミナミの隠れ家「翠」
予約の取れない一流と言われるお店、過去に何度か足を運びましたが魚の質に問題ありと感付きそれ以降通うのを止めたのですが、その店のすぐ近くにとても良いお店を発見しました。


まずは「玉蜀黍豆腐、蛸柔らか煮、枝豆、生玉蜀黍、出汁のジュレ」。この黄色いお豆腐、玉蜀黍を裏漉ししてゼラチンで固めた物ですが極めてクリーミーな仕上がりに驚きです。


折敷にお造り2皿が盛られ、梅糀と土佐醤油が添えられます。見た目も豪華ですが、内容もスゴイのです。


ガラスの器にはのどぐろの焼き霜、毛蟹の生、そして白身はメイチダイ。このメイチダイ、よく活かっていてとても美味しい。蟹は一部甲羅が残されており手で掴んで食べるには持ちやすいし、その身はとても甘い。あしらいは針茗荷と紅蓼、そして山葵が添えられますがそれらの質も上々です。


鱧の落としに由良の赤海胆をのせて山葵で頂きますが、ペアリングの妙でしょうか、とても美味しく頂きました。


お椀は牡丹鱧、妻は焼き茄子、たたきオクラに蓴菜。椀種に対して妻が大きすぎたのはサービス精神故でしょうか。吸い地が若干甘い目なのが少し気になりました。

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第177回英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会
今回は遠く福島県からのメンバーを迎え、東京からお越しのメンバーと共に賑やかな集いと相成りました。


まずは自家製の塩辛「はも子」からスタートです。添えられるのは瓜の厚めスライス。


口取りは鱸の障子焼き、豆鯵の南蛮漬け、茶豆と絹さやの胡麻醤油和え、そしてサマー・フルーツトマト。


旬のお造りは鱸。出所の良い、至って新鮮な鱸なので臭みとかクセなど一切ありません。こりこりした食感に山葵と合わせると最高です。

合わせるワインはマルケ州の赤ワイン。世間では全く騒がれることのない存在ですが飲めば誰もが驚くその旨さ! ワインはお値段に正比例して旨くなると思っておられる方が多いのですが、それは売る側の台詞にまんまとのせられているだけで、味が分かっている人間はその手には引っかからないのであります。


目板鰈の煮付け。夏場の煮魚は難しいので蛸柔らか煮、もしくは茂魚煮付けの方が無難だったのかも知れません。


はもの白焼き。山葵と共に梅肉もしくは醤油で頂きます。天神祭に欠かせない食材ですが、この時期の鱧はまだそんなに脂がのっていません。

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Romorantin B の父親に相当する葡萄は・・・
ロワールの小さなアペラシヨン、AOC Cour-Cheverny に唯一使うことの出来る葡萄 Romorantin ロモランタンは以前拙ブログのこちらで書きました。2013年 5月 5日の事でしたが、この時点ではロモランタンの父母に相当する葡萄として

Prime name of pedigree parent 1   HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 2   PINOT TEINTURIER

ということが VIVC のロモランタンのパスポートデータに明記されていました。即ちロモランタンの母となる葡萄は正式名称ホイニッシュ・ヴァイス、フランスでは美味しいワインにはならないと忌み嫌われたグエ、もしくはグエ・ブランという葡萄であります。父はピノ・テンチュリエ、ピノ・ノワールの突然変異種で皮剥いた果肉も赤いという中まで色付いた葡萄。

ですけど今このサイトを見ると 2014年 3月 10日に更新され父母が入れ替わっています。コピーさせて頂くと

Original pedigree PINOT TEINTURIER × HEUNISCH WEISS

Prime name of pedigree parent 1 PINOT TEINTURIER
Prime name of pedigree parent 2 HEUNISCH WEISS


葡萄の生い立ちについてはまだまだ未解明な部分が多いと云うことの一例であり、現時点で断定するのは時期尚早と云うこと。

例えば、グリュナー・フェルトリナー。オーストリア原産説を強く支持してそのペディグリーについても解明されたと断言されている方もおられますが、現時点でのデータベースはこちらの通りで原産国はイタリア、両親に相当する葡萄の名前の記載はありません。即ち固有品種もしくは両親については未解明ということ。

話を元に戻し現時点でのロモランタンの父とすべき葡萄ホイニッシュ・ヴァイスであると云うことをご理解頂きたいと思います。ホイニッシュ・ヴァイスのパスポートデータはこちらで現時点では原産国がブランクになっています。つまり原産国不明の果皮色緑(ブランとあるのは白ワイン用の意味)の葡萄でシノニムは 208 もあります。

昔のデータでは原産国オーストリアとなっていましたが歴史的に考慮すると恐らくフランスのはず。フランスの農水省はこの葡萄を登録してはおらず、ドイツとスイスが公式に認めています。コピーさせて頂くと

GERMANY - Weißer Heunisch Heunisch
SWITZERLAND CH54 Gouais     Gwäss

ドイツでの正式呼称はWeißer Heunisch ヴァイサー・ホイニッシュで国が認めるシノニムとしてHeunisch 、スイスの場合はGouais グエが正式呼称でありGwäss がスイスのシノニム。

フランスで忌み嫌われて絶滅したであろうと云われる葡萄が実は現在のロワールの稀少なアペラシヨンに唯一使うことの出来る葡萄の父であったという皮肉な結論であります。



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第80回直心の日本料理とワインの夕べ
ネットから初めてお越し頂いたメンバーさん、クードポールの会からお越し頂いた皆様などいろいろお集まり頂きにぎやかに開催できました。

フランス料理にはフランスワイン、イタリア料理にはイタリアワイン、日本料理には日本酒と料理が変わると飲むお酒も変えられるという器用な人も居られますが、私は思うにお酒は好きなものを飲めばよいと。つまり料理を問わずビールがお好きならビールを飲まれたら結構。日本酒がお好きならどんな料理にだって日本酒をお飲みになればよいと思うのです。お酒の好みは人それぞれですので。

で、私の場合家で飲むのも外に出てもワイン。ワインが好きな訳ですから日本料理にもワインを合わせるだけのこと。それにご賛同頂ける方にお集まり頂いている訳です。神楽町の旧店舗で始めて今回が第80回目のお集まりと相成りました。


まずは夏向きのガラスの器で頂く「冷やし焼き茄子と由良の赤海胆、旨出汁掛け、振り柚子」。しゃきっと冷やしたスモーキーな茄子とつぶつぶ感が残る新鮮な淡路の赤海胆の取り合わせにちょっと甘い目の出汁を掛けて柚子で留めるという前菜です。


次は前回試して好評だった「穴子の湯引き」です。穴子の骨を加えた昆布と鰹の出汁に、骨切りした穴子をさっとくぐらせます。温かいうちに山葵と共に梅肉醤油で味わいますが鱧より濃厚な旨さがあります。


3つ目の突き出しは剣先烏賊と秋田の蓴菜を土佐酢で頂きます。小さなつぼみのような蓴菜は周りのゼリーがこんもりしていてとても美味しい。烏賊には隠し包丁が入っていてとても食べやすいのです。


お椀は鱸に糸瓜、いわゆる素麺南瓜、青紅葉麩に吸い口はへぎ柚子。


造りの一品目は茂魚と書いてあこう。薄造りにしてポン酢で頂きます。添えられる皮の湯引きも実に美味しい。


2品目はやはり旬の蛸と平鰺。こちらは山葵醤油で頂きます。蛸の湯がき加減は絶妙。目の前で皮を引かれた鯵はとても脂がのっています。


凌ぎは生で食べられる菠薐草に床伏(常節)、チリ酢で頂きます。


海部川の天然鮎塩焼きは蓼酢で。しっかり焼かれていますので骨まで食べられます。しっかり焼くのと焦げたものとは全く味が異なります。


無花果の田楽。

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フランス政府公式葡萄目録ってご存じですか?
フランスの行政については詳しくありませんが、省庁で「アグリメール」とあるのは日本でいう農水省のはず。で、そのフランス農水省が定める葡萄カタログがこの5月にまた改訂されました。フランス・アグリメールのサイトからこちらを開いてみて下さい。

Variétés de raisins de cuve で示されるのがワイン用葡萄です。 Abondant B からアルファベット順に並べられていますが拙ブログではこちらから順に(と云っても無関係の記事も混じっていますが)書いております。読み返すと分かりづらい箇所がありますので、ボチボチ修正して参りたいと思います。

この葡萄目録を具体的に解説しているのがこちらのサイトです。ですからアルファベット順に追っていくと、画像とかその起源についてはこちらを見ると一目瞭然と申し上げたいところが残念ながらフランス語だけなのでいちいち翻訳ソフトを使って変換しなければなりません。現在のところフランス語から日本語に変換できるソフトでマシなものは見当たりません。専門用語など全く意味不明の語句に並び替え・・・ という始末であります。

さてザッと見ただけで新しく登場した葡萄はというと、すぐ目に付くのは Barbera NBeaugaray NCabestrel N、など。イタリアの主にピエモンテ州で多く見られる葡萄・バルベーラなどフランスで栽培されているのでしょうか? またフランス農水省がわざわざ必要と認める葡萄なのかかなり疑わしいと思うのですけどね。

つぎのボーガレイでしょうか、この名称は VIVC の検索を駆使したところで全くヒットしません。即ちそんな葡萄は存在しないとデータベースは物語っています。

ところが INRA のサイトにはちゃんと載っているのです。こちらをご覧下さい。別名 INRA Colmar IB 103 といい、2008年に Christophe Schneider という人物が関与しているとのこと。でも詳しいことは分かりませんね。ネットで検索すると出てきました、こちらをご覧下さい。フランス農学研究所コルマール支部というアルザスにある研究所で造り出された葡萄でこの「ボーガレイ」と命名された葡萄は

pinot × heroldrebe (un cépage allemand) pour le beaugaray,

即ちピノとドイツの葡萄ヘロルドレーベの交配により生まれたものとのこと。

前後しますがこちらのサイトでは2013年の登録のため4つの新しい葡萄が提案されたとあります。ボーガレイの他には Picarlat ピカルラ、Gaminot ガミノそして Granita グラニータ。ですけどこれらの4つは今現在 VIVC には未登録つまり未承認であります。

で、はじめにご紹介した 2014年 5月 23日更新の最新版 Catalogue officiel des variétés de vigne Liste A1 をもう一度振り返ってみるとこれらの4つの葡萄は既に登録済みであります。

世界中には認められていないものの身内で造り出した新品種は登録してしまえというフランス人の考えでしょうか。

ところが既に VIVC に登録されているものも新たに登録されています。

Cabestrel N 単純に想像すると カベソー+モナストレル。調べてみるとやはり思惑通りムールヴェドルとカベルネ・ソーヴィニョンの交配により生まれた葡萄であります。

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