ワインとピアノのある部屋

ワインと食、音楽そして日々の事柄を書き綴ります。

Auxerrois B

オーセロワ、画像は VIVC のこちらから拝借致しました。オークセロワと発音することもありますがワインの世界では普通オーセロワの方が通じやすいはずです。
Forvo の発音はこちら、4人のフランス人の発音がありますけどお一人はオークセロワと発音されています。

今現在はアルザスに於いて主要な役割を果たしてる葡萄ですが元々はロレーヌ地方の原産と思われます。文献によると1816年あるいはそれ以前にも名前が存在するとのことですが、フランスの葡萄に詳しいサイトによると実際にこの葡萄が披露されたのは1914年モゼル県の県庁所在地であるメッスの南東のコミューン、ラクネイの葡萄栽培研究施設の所長ワナー氏によってであるとのこと。その後ラクネイの研究所で葡萄の増産を図り1950年コルマールの醸造葡萄栽培研究所によってアルザスの葡萄畑に栽培・増産に成功したと読めます。

このオーセロワの栽培面積の推移はフランスで栽培されている葡萄のサイトからこちらをご覧下さい。2011年では 2,387ha 栽培されていることが分かります。目下人気上昇中の葡萄であります。

オーセロワのペディグリーについて現時点で VIVC の示すのは次の通り

Pedigree confirmed by markers HEUNISCH WEISS × PINOT
Prime name of pedigree parent 1 HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 2 PINOT

母がホイニッシュヴァイスで父がピノ。ホイニッシュ・ヴァイスはフランスでグエまたはグエ・ブランと呼ばれたワインに不向きとされる白葡萄。父に相当するピノは現時点では特定されていません。ホイニッシュ・ヴァイスが母でピノが父という葡萄は次の通り

ALIGOTE 312
BACHET NOIR 858
BEAUNOIR 1062
CHARDONNAY BLANC 2455
FRANCOIS NOIR 17470
MELON 7615
PEURION 9211
RUBI 10299
SACY 10450

9種もあります。
逆というか、母がピノで父がホイニッシュ・ヴァイスという組み合わせで生まれた葡萄は

AUBIN VERT 760
GAMAY BLANC GLORIOD 4364
GAMAY NOIR 4377
KNIPPERLE 6312
KOENIGSTRAUBE FAUX 41944
MEZI 15033
ROUBLOT 10234
TROYEN 12671

双方に於いて白葡萄有り、また黒葡萄有りというのが現時点で判明しております。ペディグリーについては今後変わる場合がありますので常に最新の情報をお調べ下さるようお願い申し上げます。

フランスでは目下人気上昇中のこのオーセロワ、現在広く栽培されているのはロレーヌのお隣アルザスであります。

ではそのアルザスですがアペラシヨン・アルザスに新しいデノミナシヨンが加わっているのをご存知でしょうか?

2014年9月21日ヴァン・ダルザスもしくはアルザスに地理的条件もしくは付加事項を伴うデノミナシヨンが制定されています。付加されるものは次の通り

- « Bergheim »
- « Blienschwiller »;
- « Coteaux du Haut Koenigsbourg »
- « Côtes de Barr »;
- « Côte de Rouffach »;
- « Klevener de Heiligenstein »;
- « Ottrott »;
- « Rodern »;
- « Saint-Hippolyte »;
- « Scherwiller »;
- « Vallée Noble »;
- « Val Saint Grégoire »;
- « Wolxheim ».

厄介なことにこれらの名前が付くワインについてはワインの色、葡萄品種まで決められておりソムリエ試験などで出題される可能性が高いと思われます。詳しくはこちらをご覧下さい。

さてこのオーセロワですがアルザスの規定では葡萄品種名を伴うデノミナシヨンのうち何に使っても良いかご存知でしょうか?

AOC アルザスまたはヴァン・ダルザスの葡萄名を伴うデノミナシヨンで葡萄名と実際に使用できる葡萄は次の通りです。コピーさせて頂くと

DENOMINATION EN USAGE CÉPAGES:
Vins blancs:
Auxerrois: auxerrois B;
Chasselas ou Gutedel: chasselas B et chasselas rose Rs;
Gewurztraminer: gewurztraminer Rs;
Muscat:muscat à petits grains B, muscat à petits grains Rs, muscat ottonel B;
Muscat Ottonel: muscat ottonel B;
Pinot blanc: auxerrois B, pinot blanc B;
Pinot ou Klevner: auxerrois B, pinot blanc B, pinot noir N vinifié en blanc, pinot gris G;
Pinot gris: pinot gris G;
Riesling: riesling B;
Sylvaner: sylvaner B;
Vins rouges:
Pinot noir: pinot noir N;
Vins rosés (ou Clairet ou Schillerwein):
Pinot noir: pinot noir N.

つまりアルザスの後にオーセロワの名前があるものはオーセロワしか使えません。しかしアルザス・ピノ・ブラン、アルザス・ピノもしくはアルザス・クレヴナーという白ワインにこのオーセロワが使えます

ですから AOC ヴァン・ダルザスでオーセロワを使える葡萄品種名を伴うプロデュイは

Alsace Auxerrois
Alsace Pinot もしくは Alsace Klevner
Alsace Pinot Blanc

の3種です。ところが例のフランスの葡萄とワインのサイトはこちらhttps://archive.is/EirF3のように示しています。

アルザス・ピノ・ブランが抜けてませんか? 

このサイトですが便利かも知れませんけど、余計な情報が多すぎるように思います。
| ワイン雑感 |
| 05:21 PM | comments (0) | trackback (x) |

Aubun N

正式名称はノワールなど伴わないAubun 、スペルは Aubin と似ていますが Forvo のこちらによると、Aubin と同様に「オ(ー)バン」と発音するみたいです。画像は VIVC のサイトのこちらから拝借致しました。

拙ブログでは3年ほど前にこちらで取り上げました。

原産地はフランス南部、プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地域圏に属するヴォクリューズ県で、フランスの葡萄に詳しいサイトによるとモン・ヴァントウの麓とのことであります。

1956年2月にフランス全土を襲った霜害のあと、フランス政府は地域別に「推奨」、「認可」、「当面容認」という葡萄規定を設け、霜害で植え替える際の栽培面積について規制した訳です。当時この Aubun は推奨葡萄として認められたため栽培面積が飛躍的に増えたのですが、AOC ワインには使うことが出来ないため、だんだんその栽培面積は減少した訳です。

フランスで栽培される葡萄のサイトからこちらをご覧下さい。栽培面積の推移がお分かり頂けます。

さてこの葡萄のシノニムは現在のところ次の通りです。コピーさせて頂くと

CARIGNAN DE BEDOIN
CARIGNAN DE BEDOUIN
CARIGNAN DE GIGONDAS
CASTELINO
GROSSE ROGETTAZ
GUEYNE
MORESCOLA
MOTARDIE
MOUSTARDIER
MOUSTARDIER NOIR
MOUTARDIER
MURESCOLA
QUENOISE

前回の拙ブログでは11ありましたが2つ増えて現在では13報告されています。比較のため3年前の拙ブログからコピーすると

CARIGNAN DE BEDOIN
CARIGNAN DE BEDOUIN
CARIGNAN DE GIGONDAS
COUNOISE
GUEYNE
MORESCOLA
MOTARDIE
MOUSTARDIER
MOUSTARDIER NOIR
MOUTARDIER
QUENOISE

以前シノニムと登録されていた COUNOISE が消え、新しく CASTELINO 、GROSSE ROGETTAZ そしてMURESCOLA が加わっております。後者2つは3年前の時点で INRA でシノニムとされていましたが VIVC には登録されていませんでした。消えるシノニムもあれば新しく登録されるシノニムもある訳でシノニムも時と共に変わると云うことです。

さてこのオ(ー)バンですが単純な味わいというか深みのあるワインには仕上がらないという理由で AOC ワインには使われませんが、IGP のワインには広い範囲で認可されています。例えばこちらをご覧下さい。Aubun 100% で造られたロゼです。この他「100% Aubun」で検索するとヴァン・ド・ターブルのロゼが多数ヒットします。

結論で申し上げると Aubun オーバンは南フランスのロゼに使われる葡萄というのが現状みたいです。

例のフランスの葡萄とワインのサイトはこちら。まあ厳密に申し上げると実情とは違うかも知れませんが、法令の葡萄規定が杜撰なため法令に忠実といえばそれまでですけど。

| ワイン雑感 |
| 11:19 AM | comments (0) | trackback (x) |

Aubin vert B

オーバン・ヴェール、直訳すると緑のオーバン。オーバン・ブランと比べて緑色が濃いのでしょうか? 画像は VIVC のこちらから拝借致しました。

拙ブログではこちらで取り上げました。

VIVC のサイトからオーバン・ヴェールのペディグリーについて現時点で分かっているのは

Pedigree confirmed by markers PINOT × HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 1 PINOT
Prime name of pedigree parent 2 HEUNISCH WEISS

先日のオーバン・ブランは

Pedigree confirmed by markers GOUAIS BLANC × SAVAGNIN = TRAMINER
Prime name of pedigree parent 1 HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 2 SAVAGNIN = TRAMINER

オーヴァン・ヴェールはピノが母、ホイニッシュ・ヴァイスを父として生まれた葡萄。ですが同じオーバンと名の付く葡萄のオーバン・ブランはホイニッシュ・ヴァイスが母、サヴァニャン・トラミネールを父として生まれた葡萄。
似たような名前の2つの葡萄ですが父母は入れ替わっているので近似種と云えるのかどうか、微妙かも知れません。

尚、ここで云うピノとはピノ・ノワールではありません。またサヴァニャン・トラミネールも現在のところ未解明な葡萄であり特定できていない存在であります。

オーバン・ブラン同様フランスはロレーヌ地方原産とするのが一般的な見解。1958年という古いデータですがフランスで 0.4ha 栽培されていたことが報告されています。

以前と同じくシノニムは4例

AUBUN VERT
BLANC D'EUVEZIN
BLANC D'EUVIZIN
VERT BLANC

さてこのオーバン・ヴェールを使うワインですが例のワインと葡萄のサイトによると・・・ またしても御三家を挙げているのです。こちらをご覧下さい。現在殆ど栽培されていないであろう葡萄が IGP ペリゴール、同じく IGP アトランティクの主要品種であるなど法令の解釈を誤った判断であります。

ホイニッシュ・ヴァイスの子孫であろうと思われる葡萄はフランス全土に存在していた模様です。代表的な存在はシャルドネ・ブラン。ホイニッシュ・ヴァイス、元々オーストリー原産という説が濃厚だったのですが、どうやらフランス原産である可能性が高いように思います。

| ワイン雑感 |
| 02:29 PM | comments (0) | trackback (x) |

Aubin Blanc B

画像は VIVC のこちらから拝借しました。

フランス政府の登録名称は「Aubin」ですが VIVC による正式名称は「Aubin Blanc」オーバン・ブラン。Aubin の前に「Saint」を付けるとワインのアペラシヨンの一つ「サントーバン」になりますが AOC サントーバンにこの葡萄は使えません。発音は Forvo からこちらを開いてお聞き下さい。前にアクセントを置く「オバン」に聞こえます。真ん中にアクセントを置くと大阪弁の「おばーん」になるのでご注意下さい。

拙ブログではこちらと最近ですがこちらで取り上げました。併せてご覧頂くと幸甚に思います。

AUBIN BLANC オーバン・ブラン、フランス政府は省略せず Aubin Blanc B と表記して頂きたいと思います。

現時点でのこのオーバン・ブランのペディグリーについては拙ブログのこちらで書いたように

Pedigree confirmed by markers GOUAIS BLANC × SAVAGNIN = TRAMINER
Prime name of pedigree parent 1 HEUNISCH WEISS
Prime name of pedigree parent 2 SAVAGNIN = TRAMINER

母親であるホイニッシュ・ヴァイスは確定していますが、父親のサヴァニャン=トラミナーについては現時点では未解明であります。今後明白になるとは思いますが・・・

この葡萄はアペラシヨン・コート・ド・トゥールの白ワインとコート・ド・トゥール特有のヴァン・グリにも補助品種としてその名があります。ですがフランスで栽培される葡萄のサイトでは 1958年では 3ha 、2011年のデータでは僅か 0.9ha しか栽培されていません。原産地はこのコート・ド・トゥールの範囲内であろうと思われます。0.9ha はフランス全土での栽培面積であり、この葡萄がロレーヌ地方コート・ド・トゥールの範囲外で栽培されているとはとても思えません。

シノニムは次の通り8つです。コピーさせて頂くと

ALBIN BLANC
ANEB BEN CADI
AUBAIN
AUBIER
AUBIN
BLANC DE CREUE
BLANC DE MAGNY
GROS VERT DE CRENAY

さてさてこの葡萄が使えるアペラシヨンを探そうと例のサイトを見ると・・・

またもや例の御三家を取り上げています。ロレーヌ地方はフランス北東部であります。IGP アトランティクや IGP ペリゴールなどはフランス南西部であり、そんな遠く離れた地域のワインにロレーヌでしか栽培されていないはずの葡萄が使われることなど考えにくいと思います。

ところで、AOC コート・ド・トゥールの白ワインに使えるはずのこの葡萄ですがネットで見る限りこの葡萄を使ったワインは全く見掛けません。殆どのコート・ド・トゥールの白ワインはもう一つの葡萄オーセロワ100% となっています。例えばこちらをご覧下さい。白ワインの説明にオーセロワ以外の葡萄の名は見当たりません。またこの地では有名なワイン、ドメーヌ・ルリエーヴルの白ワインですがエチケットにまで大きく「Auxerrois」と表示しています。さらにこちらをご覧下さい。キュヴェ・トラディションと樽熟成という2つの白ワインを生産していますがいずれも 100% オーセロワとあります。

妙ですね、こんな小さな範囲のアペラシヨンで1軒の農家も使っていないと云うことは「本当に昔から使われてきたのか?」という疑問が生じます。

そこで1951年に制定された旧法 AO VDQS Côtes de Toul を見たいと思います。1984年版の赤本から葡萄規定を見ると次の通りです。

(Remplacé, arrêté du 1er décembre 1977). --

Encépagement.

Vins rouges : meunier (n) et pinot noir (n) ;
Vins blancs : aligoté (b), aubin (b) et auxerrois (b) ;
Vins gris :
Cépages principaux : gamay (n) et meunier (n) et pinot noir (n) , ensemble dans la proportion minimum de 85% de l'encépagement ;
Cépages secondaires : aligoté (b), aubin (b) et auxerrois (b) , ensemble dans la proportion maximum de 15% de l'encépagement .

即ち1977年12月1日改訂された葡萄規定によると

赤ワイン:ピノ・ムニエとピノ・ノワール
白ワイン:アリゴテ、オーバン・ブラン、オーセロワ
ヴァン・グリ(この地ではグリ・ド・トゥール):主要品種 85% 以上を占めるのはガメイ、ピノ・ムニエとピノ・ノワールの混合
第2品種 15% 以下の比率でアリゴテ、オーバンそしてオーセロワの混合。

おやおや今では使えないアリゴテの存在があった訳です。

コート・ド・トゥールの白ワインに法律上は使えることになっているオーバン・ブランですが恐らく現在は使われていないのが実情と推測します。

ちなみにこんなサイトもあります。こちらでは白ワインは100% オーセロワとしています。

| ワイン雑感 |
| 04:04 PM | comments (0) | trackback (x) |

第188回英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会
当日午後3時頃いつもの常連様よりお電話で「どなたか代わりに出席お願いしたい」とのこと。慌ててピンチヒッターの要請に! ほどなくワイン大学古株メンバーがお越し頂けるとのことでなんとか無事に開催にこぎ着けました。

今日も特選素材の続出です。


まずは蛸柔らか煮には溶き辛子を。とても柔らかいのですが蛸の風味はしっかり残っています。ツーンとくる和辛子がよく合います。


口取りは中央に12年物梅酒の梅を紫蘇漬けした物、右上から焼きピーマン、さえずりの生、八尾は恩地の枝豆、そして鱚の昆布〆です。さえずりは昔からここ英ちゃんの名物です。


出ました! 早くも今年一番のメイチダイ。まさに白身の王者といえる圧巻の旨さです。血合いの部分が全くないのですが平目と云うよりアマテガレイの良いところ+鯛の甘味を兼ね備えた味わい。近似種とは全く違う旨い白身であります。皮の湯引き、肝それぞれ出色の出来映え。本日一の特選素材であります。

知るのと知らないでは大違い! この白身を知らずして関西の白身を云々すべからず。そんじょそこらのフエフキなどとは全く異なる旨い白身魚であります。


次も関西ならではの白身の女王格、茂魚とかいてあこうと読む底物。サイズが普通ではありません。本日特選素材ナンバー2です。


このほっぺの脹らみようをご覧下さい。プリプリのほっぺの大きいこと!

▼続きを読む
| 英ちゃん冨久鮓で味わう究極の会 |
| 05:51 PM | comments (0) | trackback (x) |


PAGE TOP ↑
Copyright © 2006 ワインとピアノのある部屋
All Rights Reserved./Skin:oct