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2006年07月09日

Vin d'Alsace Riesling Cuv?e Fr?d?ric ?mile 1993 Fut 4 Maison Trimbach

vinsjuillet-007.jpg壊れたセラーの棚の一番下に置いてあったワインの中から見つけました。一見するとトリンバックのキュヴェ・フレデリック・エミールですが右側に樽のようなマークが付いています。一般に売られているかどうかは分かりませんがこれはマロラクティック醗酵させたものです。トリンバックではこの他にも Fut 27 とか特別に造ったワインがありますが現在日本に輸入されているかどうかは分かりません。
Fut 4 はマロラクティック醗酵させたものと述べましたが普通のフレデリック・エミールはこれをしません。リンゴ酸を乳酸菌の作用で乳酸に分解することをマロラクティック醗酵というのですが、このことを「乳酸発酵」と称するワインの先生がおられるのは呆れてしまいます。トリンバック社ではグラン・クリュを敢えて表示していません。アルザス・グラン・クリュには反対の立場に立つ生産者であります。アルザス・グラン・クリュと表示するワインにろくなものがないのはアルザスワインを好きな方にはご理解頂けると思いますが如何でしょうか? さてこのフレデリック・エミールの特別キュヴェはサーモスタットの壊れたセラーの中で奇跡的に存命しておりました。

色は青っぽさはありませんが深い輝きのあるゴールドで、リースリング特有の熟成香が抜栓と同時に広がります。口に含むと甘酸のバランス良好でアフターテイストが非常に長いのが特徴でしょうか。ワインという飲み物葡萄の育て方や発酵の過程も大事かも知れませんが熟成や保管といった後々のことまで含めてトータルで考えないと本当に良いワインとは云えないと思います。本を出して自分のワイン造りを正当化する人がいるようですが、良いワインと評価されるのは失礼ながら10年先20年先のことであり、評価するのは我々愛飲家であることを忘れて貰っては困ります。
このキュヴェ・フレデリック・エミールの畑は何処にあるのか、日本リカーの解説はありません。私がユベール・トリンバック氏から直接聞いたところグラン・クリュの Osterberg と Geisberg にまたがる畑であるという答えでした。即ちトリンバックの会社のあるリボーヴィレのすぐそばにある急斜面であります。クロ・サン・チューンが異常な価格になったためこちらで十分楽しめると思います。私がクロ・サン・チューンを好んで飲んでいたのは20年位前のことでその頃は定価で8000円位だったでしょうか? 今の価格で買うのは私の趣味ではありません。ユベールが目指したこのワインの価格はアメリカで50ドルの小売価格。とっくに目標は突破したものの今の価格は不自然と思われます。

posted by:Georges :

コメント

羨ましい・・・9月まで待っていて欲しかったです・・・(笑)!
確かに、クロ・サン・チューヌ、高くなりすぎましたね。私も最近購入した70年~83年までは、1本15000円から18000円の値段でした。もちろん、私が売ってもらった相手は、インポーターなので、彼のマージンも2割から3割は乗せているでしょうから、1万強、と言うことになりますね・・・安いのだか高いのだか・・・
いい造り手の、長熟したリースリングはしびれるほど美味しいですね。そんなふうに化けてくれる、いいワインの造り手を見つけ出さないと・・・!

投稿者 Midoc : 2006年07月14日 19:33

Midocさま

いえいえ、一本だけではありませんよ。あと何本かありますが、これよりももっと希少なのがSGN1989のF?t 27 です。トリンバックの実力は例えば豪華客船のワインリストにも載っていることです。船の上は豪華客船といえどやはり揺られる訳ですが品質は全く変わりません。旨いワインというもの揺さぶられようと、味が変わるものではありません。
それはそうとビネールの古酒、結構イケますよ。リースリングは年をとってこそ真価が分かるというもの。
今週は多忙でございまする。

投稿者 Georges : 2006年07月14日 19:33

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